2021年2月6日土曜日

釜沢越~籠岩山(501m)~籠岩~湯沢峡~猩々岩周回コース;暖かくて汗が吹き出る。(2021年02月06日)

 2021.02.06

茨城県の奥久慈地域にある湯沢峡から篭岩山にかけては、結構スリリングな登山コースとなっている。長い鎖、崩れかかった道、切り立った尾根道、ほぼ垂直のキレットなどなど比較的に難易度が高いところに数々遭遇する。そのためか、高齢の登山者はほとんど見かけない。

今日は、佐中の林道から釜沢越を経由、湯沢峡を横切り、裏縦走路といわれる篭岩に連なる尾根に出たあと、籠岩山、籠岩を経由して、湯沢峡に下る。さらに表の縦走路に取り付き釜沢越まで戻り下山。一周約5㎞累積登高700m程度であるが、道が急なため4時間程度かかってしまった。

歩行軌跡(釜沢越から右回り)


佐中の林道わきに駐車し出発。(9:20)気温が高くなるとの予報だが、すでに東斜面から吹き上げてくる風が熱を持っている。

しばらく緩やかな道であるが、釜沢越の直下の杉林に入るととんでもない急斜面が始まる。ズルズル滑りながら、高度を上げるとほどなくU字の峠に到着。(9:50)400m弱の高度。200mほど上がってきたことになる。

峠の大きなヤマザクラの下にある小さな祠にお参りをする。いつもはお正月には新しいお供えがしてあるが、今年はない。今まで面倒を見てこられた方がこられなくなったのであろう。時とともに風化してなくなっていくかもしれない。

緩い坂を下るとすぐに湯沢峡に到達。水の流れはほとんどなし。あぶらはやが住んでいる小さな滝つぼをのぞき込んでも気配がない。冬眠中かもしれない。

対岸に渡り谷筋にそって登山道がある。しばらくは水のない谷を歩くが杉林に入ると道が急に急になる。

登りきると尾根道に到達。(10:05)この道は裏縦走路と呼ばれており、左折し北上すると小草越の南で表縦走路に合流する。現在は、閉鎖されている。理由は不明。

ここを右に折れて、南下するとすぐに篭岩山(501m)に到着。(10:15)かつてあたり一面クマザサが生い茂っていたが、今はすっかり枯れてしまい見通しが良くなっている。

籠岩山の頂上は2mx10m程度の広場になっている。今は木々の葉っぱがないため周囲が良く見える。

今日は風もなく静かな籠岩山である。

しばらくの休憩ののち下山を開始。南の方から数人組のチームが登ってきているようである。姿は見えないが女性の黄色い声があたりに響き渡っている。

ここからは道が急峻で狭いのでしばらく待っていたが一向に登ってこない。仕方がないので下り始める。4人組がキレットの底を登り始めたところである。道を譲ってもらって最初のキレットを無事下る。

すぐさま、垂直ののぼりが待ち構えている。ぶら下がった巨大なツタの幹につかまりながらそろそろと慎重に登る必要がある。

登りきると、篭岩山が真正面によく見える。遠くには日光、那須の連山が雪を頂き光っている。

また垂直に近い下りがあり緊張をする。おり切ってホッとする間もなく今度も垂直の岩壁。またもや大きなツタがぶら下がっている。

ここを過ぎると一安心。緩やかな尾根道を籠岩の東屋まで下る。(11:00)

ここで一息入れて、昼食。

下山を再開。籠岩を通過。岩壁に穴がぽこぽこあいている。観光地として整備し、すぐ近くに駐車場も設けているが、訪れる客は少なそうである。長い梯子がある。少し前には使用禁止になっていたが今はOKのようである。登ってみようとしたが、えらく揺れる。怖くなってやめてしまった。

若者二人組に遭遇。

ここから湯沢峡への下りは、急峻の一言。90%程度が鎖場。のぼりより下りの方が緊張する。途中崩壊個所もあり。

下りでも汗だくになりながら。湯沢峡まで下る。谷の壁をへつる道があったがずいぶん崩壊している。

やっと不動滝の滝口に到着。(11:40)下を覗いてみると部分的に凍結している。実は、ここは、袋田の滝から続く縦走路の終点になっている。今日はここを登ってゆく。

この道もとてつもなく急峻である。木などにつかまりながら、滑る泥道を少しづつ登ってゆく。時間がかかる。

道の右の絶壁の下は湯沢峡になっている。途中遭遇した4人チームの大変にぎやかな声が響き渡っている。篭岩山に登った後は、湯沢峡を下っているようである。10年程前に通ったことがあるが、いまだに道が維持されているにはうれしい限りである。

やがて、岩が露出するようになってくると大分歩きやすくなる。

結局、150mほど上にある猩々岩といわれる場所に到達。(12:15)したから35分ほどかかってしまった。

ここからは、比較的楽な縦走路になる。

幾度かのアップダウンを繰り返すと見慣れた釜沢越えに到着する。通りなれた釜沢越からの下山は超特急。あっという間に駐車場に到着(12:50)

久しぶりにこのコースを歩いてみたが、記憶していた以上に体に堪える山登りであった。いつも年配の方に遭遇するのが、このコースは若い登山者ばかりであった。


真正面の杉林が釜沢越。左に上がってゆく。

釜沢越からすぐのところに湯沢峡があり、山小屋がある。使われている雰囲気がない。

裏縦走路の手前の薄暗い杉林

日の光が薄暗い杉林を貫き杉の木肌を金色に染める。(色合いが再現せず残念)

裏縦走路に合流。ここを左に折れると小草越えの南で表縦走路に合流。現在は通行止め。右に折れて篭岩山に向かう。

篭岩山頂上。久慈男体山を遠望する。

南のピークから望む篭岩山。

日光連山

キレットの垂直の岩壁。ツタと鎖で登る。

籠岩展望台。いつ来ても人に会ったことがない。

抱え返しの滝(中央)。湯沢峡はこの滝の上下で趣が完全に変わる。



篭岩

岩窟にはお地蔵さまが鎮座する。

不動滝の滝口。部分的に結氷。

猩々岩。西側は絶壁になっている。


佐中の駐車場から。正面が猩々岩。こちら側は絶壁。

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