2020年3月21日土曜日

厳しい形相の九州・霧島連山・韓国岳(からくにだけ)(1700m)えびの高原から登る。(2020年3月17日)

2020.03.17

<スライドショー>

今回、九州で未踏の百名山を登るためにやってきた。
(韓国岳、祖母山,久住山、阿蘇山(登山規制のため代替で烏帽子岳)
手始めに韓国(からくに)岳(1700m)。

世界は、今コロナウイルスで大騒ぎである。
国によっては、移動制限が出ていたりするが幸いにも日本はまだそこまで厳しい規制に至っていない。
登山はオープンエアのため、迷惑をかけないだろうと言い訳をして、昨日(2020.3.16)鹿児島に移動してきた。

特急電車の乗客は、やはり大幅減、1両に5名ほど。
飛行機も4割程度の搭乗率。
経済的な影響は大きい。

マスクをして、取っ手とかはなるべく触らないようにして移動。
レンタカーの事務所で聞くと鹿児島の現在の感染者はゼロ。
それでも、コンビニにはマスクは皆無。
いつ入荷するかもわからないそうである。
しかし東京に比べるとマスクをしている人は少ない。

空港近所の宅急便センターで、先に送ってあったかさばる荷物を受け取り、宿泊地に向かう。
前泊宿は、素泊まり3300円の民宿「きらく温泉」。
登山口にあたる「えびの高原」のふもとにある。
朝早く出発のため、食事なしの条件で選択。
きらくの温泉の自慢は、湯量豊かな源泉かけ流し。
お湯はどばどばと惜しげもなく注がれている。

湯治場的な宿であり、自炊の設備も整っており、ガス代も不要。
コンビニで買ったラーメンで夕ご飯。

朝は、6時前に出発。
関東と異なり、日の出の時差が30分ほどある。
まだ薄暗い中を出発。

ヘッドライトをつけた目の前を小型の鹿が横切る。
しばらく走ると今度は山鳥までが飛び出してきて急ブレーキ。
ABSが働いた。

えびの高原の駐車場に到着。車は一台。
まだ管理人がいないので駐車料金は後払い。(500円)

そそくさと出発の準備。
そんなに寒くない。

天気は薄曇り。
ところどころ雲の切れ間から太陽の光が漏れ出している。

緩やかな舗装の登山道から始まる。
ゲートで登山届を出していよいよ本格的な登山道が始まる。

灌木の林の間を新しい道が続く。近くの硫黄山の危険度が高いため、バイパス的に作られた新道のようである。

木々の間から見える硫黄山の山腹から盛んに水蒸気が上がり、あたり一面一木一草もなく真っ白である。

やがて道は、本道に合流。急に道幅が広くなる。
そのまま一定の勾配で山頂まで続く。

振り返るとまんまるの池がポコポコと点在する。

やがて、「大浪池」を背景に桜島の噴煙が見えてきた。
すぐ南にある新燃岳は、現在規制レベルが上がり、周辺は通行止めになっている。
まんまるの火口原の一面から激しく水蒸気が上がっており今にも噴火をしてもおかしくない雰囲気を漂わせている。
古い地形図では池があるが最新の地形図では消滅し、100mほどカルデラの底が持ち上がっている。
見ているといまにも火口からあふれそうに感じる。

眼下の大浪池は、地図の通りまんまるである。本当に霧島山系はまんまるが多い。

やがて道はごつごつ岩の連続に変わり、岩の間に頂上の標識があった。
まさに火口壁の一番高いところが山頂という感じである。

韓国岳も火口原はまんまるである。火口側は例にもれず絶壁である。
人を寄せ付けない厳しさがある。
ところどころ割れ目もあり要注意である。

残念ながらカスミがかかっており、桜島、大隅半島以遠は望めない。

急峻な登山道を大浪池の方に降りる。
比較的きれいな避難小屋があり、早い昼食。

反対側に少し登り返せば、大浪池の火口縁に到着する。
ここからは基本的に栗石を敷き詰めたような道が主になりUp/Downも少なく比較的歩きやすい。
それでも1周は3.5㎞はあるため、それなりに足にこたえる。

大浪池から
えびの高原駐車場への下山は楽勝かと思われたが、あにはからんや、結構アップダウンがあり、駐車場までの距離が長かったこと。

駐車場に着くと、20~30台の車が駐車していた。
5時間弱、11㎞の山歩きでした。

明日は久住山に登るために九重町のたから温泉に向けて200㎞移動。

韓国岳登山軌跡。えびの高原を出発して、韓国岳に登り、大浪池を一周するコース。
7時30分出発12時10分帰着の約11㎞のコース。
そこら中に真ん丸が点在している。
この地形図では、新燃岳に火口湖があり、現在より標高が100mほど低い。


登山経路の標高GPSプロット。駐車場を出発して、しばらく緩いが、その後一定の勾配が続き頂上に達する。
頂上から大浪池への下山は非常に勾配がきつく、ところどころ階段が設置されている。

鹿児島空港に着くと早速霧島連山が迎えてくれた。空港の待合室からの景色。一番右が高千穂の峰。

民宿きらく温泉の露天風呂。大量のお湯が流れ出している。宿の方は、落ち葉の掃除で忙しい。
露天風呂の湯口。天然のわきだし口かどうかわからないが、湯量は豊富。

湯舟には結晶した鉱物がびっしり。
昔尿管結石の時、出てきた石のように栗のいが様のとげが成長している。

6畳あまりの部屋。一人の素泊まりには十分。





えびの高原駐車場に到着。背景は韓国岳。




硫黄山の規制があり、小林市側の道路は閉鎖されている。

車道脇から登山道が始まる。


しばらく舗装された登山道つづき、登山届のゲートがある。
正面は、本来の登山道であるが硫黄山の規制により、右側に新しい道がつけられている。

硫黄山の噴気が樹間から垣間見える。

本来の道に合流。幅が広い。

大分登って、振り返るえびの高原駐車場側。


硫黄山。一木もない。




桜島を背景に大浪池の円が見え始めた。






大浪池。まんまる。

韓国岳の火口原。例によってまんまる。
火口壁はほぼ垂直に切れ落ちている。
人を寄せ付けないシビアさがある。



大浪池の水のいろはコバルトブルー。

特にピークという趣がない山頂。火口縁の最高点というイメージ。


高千穂峰を背景に新燃岳。
火口原の標高もせりあがって、やばそうな雰囲気を漂わせている。
古い地形図に比較して100m程度底が持ち上がっている。

大浪池に向けて下山開始。急峻なくだりが待ち構えている。くねくねと続く木の階段。

鹿に遭遇。白いお尻がかわいい。関東の鹿に比べてずいぶんと小型である。
ずいぶんと標高が高く食べるものがなさそうであるが・・・



避難小屋まで下山。このまま帰る手もあるが、もう一頑張りすることにした。

樹間から大浪池が見え始めた。

周回路は基本このような道。
ぬかるみも少なく比較的歩きやすい。

大浪池と韓国岳

日差しがあり、暖かい周回路を歩く。

大浪池と韓国岳。手前はマンサクの花という春を告げる花。






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