2023年10月21日土曜日

【妙高連峰登山:Day1】紅葉の笹ヶ峰から草紅葉の火打山に登る。(2023.10.17)

 2023.10.17

長らく気になっていたが、なかなかきっかけをつかめないでいた新潟・妙高連峰への登山をいよいよ決行。

今日は、笹ヶ峰登山口(1300m)から、火打山(2461m)に登り高谷池ヒュッテ(2100m)に投宿の予定。

朝早く起きて長距離ドライブの後のハードな登山はきつくなってきたので、妙高高原の温泉で前泊。妙高高原駅から近くにある香風館に投宿。年代を重ねたたたずまいで、温泉はチェックアウトまで24時間入り放題。最近の日本旅行ブームの影響か、外国人のグループが風呂場で大声で談笑。夫婦もいると思われ、となりの女湯との間でも会話している。

宿の周辺は、高原と称するだけあり、標高は500mを越える。

笹ヶ峰の登山口は1300mの標高にあり、例によって、暗がりの中、山道をくねくねと登ってゆく必要がある。対向車はヘッドライトでわかるので、夜の山道は意外に快調に登ってゆけるが、今日はいささか勝手が違う。昨夜の雨の影響か霧が非常に深い。路肩がよく見えないほどである。長時間にわたりそろそろ登ってゆくと、うす暗闇の中、駐車の列が目に飛び込んできた。6時前というのに薄暗い駐車場はほぼいっぱい。最後の2~3台のスペースに潜り込む。実は50mも奥に行くと百台ほど駐車できそうな広大な駐車場があるのであるが・・・

出発予定の6時まで30分ほどもあったが、忘れ物をしたり、バッグの中を確認したり、エネルギー補給を忘れていたりとドタバタで6時になってしまい、あたりも完全に明るくなってきた。

ふと目を上げると駐車場周囲ではすでに見事な紅葉の風景が展開されている。

6時、予定通りに、立派なゲートから登山開始。入山料500円を支払い、記念のライチョウのキーホルダをいただく。

緩やかな、木道から始まる。あたりは、まさに紅葉真っ盛り。サルが生息しているらしく、大きな鳴き声に驚かされながら、木道を歩く。気温が低く、勾配も緩いのでまだ快調である。

木道は、結構な距離にわたって続く。

上部の湿原の黒沢池から流れ落ちてくる黒沢にかかる橋を渡ると、いよいよ木道も終わり、本格的な登りが始まる。十二曲がりという。

あたりの紅葉は実に見事で、ブナ類の目の覚めるような黄色のトンネルを抜けて進んでゆく。

那須連山での低体温症・遭難情報もあり、寒さを警戒して、衣類と予備食を多めに持参したせいで、30Lのザックが満杯。肩に食い込む。だんだんと苦しさも増してきた。ほかの登山者が次々と追い抜いてゆく。中には、作業服姿の人もいる。

大き目の岩を乗り越える、ドボドボのぬかるみを避けてゆく、大きな木の根を越えてゆく、はしご・階段を越える・・・この繰り返し。いつまで続くかわからない登りが延々と続く。

それでも、視界が開けてきたのは少しの慰み。白馬など北アルプスの峰々はすでに雪化粧が終わっている。

ようやく黒沢池への分岐である富士見平に到着。少し休憩をと思うが、今までベンチが一か所もない。立ったまま、休憩。

ここからは、本日の宿である高谷池ヒュッテまで、高度差は少ない。楽勝かと思いきや、小さなアップダウンの連続で、想定外につかれる。

9:30ようやく高谷池ヒュッテに到着。何やら騒がしい。ヘリで荷揚げをするので表のベンチを使うなとのお達し。チェックイン時間前であったが、とりあえずチェックインをさせてもらいザックをデポ。サブザックで水と行動食をもって火打山に向かうことにした。

ヘリがやってきたので、少し様子を見させていただくことにした。これがとんでもない。たかがヘリの風と思っていたが、おそらく30m/s以上のダウンバースト状態。

軽いものは何もかにも吹っ飛んでいった。聞けば、小屋で導入する設備を搬入中ということである。途中で抜かれた作業服の人は設置に来た作業員の方々であった。

小屋から緩やかに続く木道を歩き始める。重い荷物を下したので足取りはまだ軽やか。

小屋前に広がる高谷池を巻きながら小高い丘を越えると天狗の庭。またとない快晴。池の向こうには、目的地の火打山がたおやかにそびえたつ。300m程度ののぼりであるが距離が長く意外に堪える。尾根を縫い最後の階段を登りきると、緩やかなだだっ広い頂上広場。数人の登山客。

東があいにく雲で視界が得られないが、西から南にかけては絶景が広がっている。

昨年夏に登った白馬はもう真っ白。火打山は、ライチョウが有名らしいが、大きな望遠レンズのカメラで待ち構えている人に聞くと現れてくれないらしい。別の登山客によると、登山者が少ない北側の焼山のほうがいるかもしれないとのこと・・結構距離がある。

ひとしきり休憩したあと、小屋に戻ることにした。

小屋について、驚いたことに、外国人(西洋人)がたくさん。多くはテントを張っているようである。小屋どまりもいて、談話室にも、英語の大声が響き渡っている。

外気温が0度を下回っても、小屋は、10度以上を保ち、布団+毛布でも十分に暖かい。寒さを想定していろいろ衣類を持ってきたのに拍子抜けである。不覚にも5時の点灯時刻まで寝てしまった。


夜が明け始めた笹ヶ峰駐車場

登山口ゲート。

ここで入山料500円を払とライチョウの木のキーホルダをもらえる。





紅葉の森の中に足を踏み入れる。

黒沢橋に到着。ここから向こうは本格的な山道が始まる。



高度を上げるに従い樹相が変わってくる。紅葉が見事。

北アルプスの峰々が見え始めた。すでに雪を被っている。


富士見平の三差路に到着。

火打山が見えた! 天気がいい!


遠くの方に高谷池ヒュッテが見えてきた。


高谷池ヒュッテ到着。真新しい小屋が立っている。

荷揚げのヘリがやってきた。この後、とんでもない事態になる。

高谷池とヒュッテ。

木道の向こうに火打山

丘を越えると天狗の庭

天狗の庭全景

振り返る天狗の庭。こうしてみるとあまり広くはない。

ライチョウ平到着。ベンチがある。ライチョウは見えなかった。

尾根道の北東側は切れ落ちている。

振り返る尾根道。左右で対照的。右側にハイマツ。ライチョウが好む。
ライチョウは天気の悪い日に出てきてくれる印象。大雨強風の立山の縦走で、目の前をちょこちょことしばらく誘導してくれたのを思い出す。

振り返る天狗の庭。向こうに妙高が見えてきた。

頂上手前の階段。丹沢みたい。

ここが火打山頂上。平べったい。

記念写真。

少し雲が多いが北アルプスはばっちり。


小さなお地蔵様にお参り。

天狗の庭から眺める火打山




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