2021.8.30
長年、訪れたいと思いながら、年齢を考えると体力的に難しいと思っていた北アルプス最深部の山行をさんざん悩んだ末にとうとう決心した。現在68歳。保険には入っているが、他人に絶対に迷惑をかけたくないので、プランニングには、慎重を期した。
無理をしないような日程を考えた末の行程は、
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計画の概要。3日目に水晶岳、鷲羽岳、4日目に黒部五郎岳、最終日に薬師岳に登る予定を立てたが・・・ |
各日の負荷をバランスさせ、一日に歩行時間を7時間以内、累積登高は1000m程度以内を目処とした。なお登山計画にはいつもお世話になっているカシミール3Dを使った。
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左上の折立を起点に右回りのコース(GPS軌跡)。 登れなかった薬師岳までを含めると54km、累積登高4400mの行程になる。 GPSを忘れて水晶岳の軌跡がない。 |
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今回工夫の持参資料。各日の登高プロファイルと区間所要時間を記して、ペース配分をできるようにした。 |
登山には、想定外の話がつきものである。前日いきなりそれがやってきた。
前泊地に選んだのは、折立のキャンプ地。登山口にあり、朝早く発つにはメリットが大きい。1900円の有峰林道通行料を支払えば、予約不要で無料ということでテントを持参し、気軽に現地に向かった。ところが、料金所の係員から、キャンプ地は二つとも(有峰湖畔にもあるらしい)閉鎖になっているとの説明。理由はクマの出没である。車中泊ならOKということで、とりあえず有料の有峰林道の急こう配を登り始める。
有峰湖の展望台を過ぎて、更に急こう配を登りコーナーをいくつか曲がったとたん前方に黒い物体を3つ発見。先の白神山地でのクマ目撃の印象もありすぐさま熊だと認識、急ブレーキ。
道路を横切り斜面を駆け上がる小熊。前にはもう一匹の子熊と母熊。折立にはクマが多いそうである。 |
3匹の親子である。こちらは車なので余裕で、しばらく見ていると先方も慌てた様子でもない。それにしてもクマの子供は、丸々していてかわいい。はっと気が付きカメラを取り出したが、時すでに遅し。彼らは斜面を駆け上がるとところだった。
折立のゲートの係員の人に聞くとクマの目撃情報は多いそうである。キャンプ場が閉鎖になったのは、食い物を残していた登山者の車両が荒らされて、車がボロボロになった事件が契機だそうである。車のガラスを少し開けていたのが敗因だとか・・
以前、八幡平の後生掛キャンプ場の係員が、”絶対に食い物、生ごみをクマの届く所におくな。一度、人間の食い物に味を占めると何回も出没するようになる。そうなるとキャンプ場は閉鎖になる。”と強調していたのを思い出す。
今回も、誰かが生ごみでも与えてしまったかもしれない。
それでは、それ以外にはあまり驚きもないが、感動を含んだ北アルプス最深部山歩きの詳細結果を次のリンクからどうぞ。
1)初日:折立~薬師沢小屋(水晶岳へのアプローチに長さを実感)
http://chibira-tamy.blogspot.com/2021/09/day12021830.html
<スライドショー> https://youtu.be/JmC-9RQj-no
2)二日目:薬師沢小屋~雲平~水晶小屋(感動の北アルプスの峰々)
http://chibira-tamy.blogspot.com/2021/09/day2021831.html
<スライドショー> https://youtu.be/h698opVTT0k
3)三日目:水晶小屋~鷲羽岳~黒部五郎小屋(自然の厳しさを知る暴風雨の尾根歩き)
http://chibira-tamy.blogspot.com/2021/09/day202191.html
<スライドショー> https://youtu.be/Be-onGHFN5M
4)四日目:黒部五郎小屋~黒部五郎岳~太郎平小屋(ガスの黒部五郎そしてながい尾根歩き)
http://chibira-tamy.blogspot.com/2021/09/day4202192.html
<スライドショー> https://youtu.be/6yhGh3_nXog
5)五日目:野郎平小屋~折立(薬師岳をあきらめ、のんびり下山)
http://chibira-tamy.blogspot.com/2021/09/day5202193.html
<スライドショー> https://youtu.be/-yFMeQRZ1Y4
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