2020年10月15日木曜日

紅葉が素晴らしい越後駒ケ岳(2003m)、枝折峠(1065m)からでも遠かった。(2020年10月14日)

 2020.10.14

紅葉を狙って、越後駒ケ岳(2003m)にチャレンジ。

国道352号の枝折(しおり)峠を起点に、頂上まで日帰り登山。

事前にカシミール3Dでシミュレーションをして臨んだが、想像以上の難行(累積登高1400m、歩行距離16㎞、所要時間9時間)であった。

苦しい山登りであったが、山頂に近づくにつれ、天気が良くなり、最高の眺望を楽しむことができた。

魚沼市側から国道352号のくねくね道を30分以上、上り詰めると突如として立派な駐車場が現れる。枝折峠である。すでに5~6台の駐車車両。後でわかるのであるが、多くが雲海を撮影するカメラマンである。

登山者は意外に少なく、結果的に遭遇したのは団体さん十数人を含めて20人程度であった。

朝6時10分枝折峠の登山口を出発。あたりはすでに明るみヘッドライトは不要。

あいにく天気はよくない。時折ガスに包まれ視界が悪い。尾根道を歩いているが周りの状況はさっぱりわからない。ところどころに雲海の写真スポットがあり、カメラマンが高級なカメラを三脚に据えて待ち構えている。残念ながら、五里霧中で写真撮影などおぼつかない状況。

大明神の祠を通過。きついのぼりの後、明神峠に到着。ここから基本尾根歩きが続く。楽になるという期待は外れ、細かなアップダウンが果てしなく続く。7月に登った飯豊山の尾根道を思い出す。気温は高くなく、快適な登山道でもあるはずだが、悩まされたのは、排ガス様の匂いである。結局小倉山近くまで気になって仕方がなかった。ふもとの駒の湯の温泉の匂いかもしれない。

次第にガスが晴れる時間が長くなってきた。時折、本峰がガスの向こうに見える。しかし、はるか彼方で、絶望的な気分に陥る。

百草の池を通過。池が見えない。後から上から見下ろすと小さな円形の池が、登山道のわきに存在する。そこは小さな湿原になっている。

この辺から最後の苦しい苦しいのぼりが始まる。のぼりが果てしなく続く。気分的に助けられるのはいったん稼いだ高度を、下って失うことがないこと。

確実に高度を上げてゆく。

紅葉も次第に見事になってきた。

白い岩肌の上を登山道がたどるようになってきた。勾配も厳しい。息を整える頻度が増えてきた。

やがて、ポールが見えてくる。背の低いクマザサを越えると駒の小屋に到着。

小屋の前には比較的広い広場があり座りやすそうなベンチもある。一休みをしようとしたが、ヘリが荷物を下ろしに来るというので、小屋の中へ避難。

さすが管理人さんがいるだけあり、きれいな避難小屋である。

頂上は100mほどの上、指呼の距離に見える。高い木はなく一面のみごとな草モミジである。

小屋にザックをデポし、コンビニで買ったきたおにぎりとお茶だけをもって、最後の力を搾る。30分ほどで頂上に到着。2003m越後駒ケ岳山頂である。

4時間半かかった。苦しいのぼりであった。ぶらさがっている鐘を憂さを晴らすように思いきり鳴らす。

頂上には途中で抜かれた3人が食事中。一人はトレランの人で、実に我々の3倍の速さ(1.5時間)で駆け上がってきた由。驚異的である。

幸いにも天候は晴れ。西側に絶壁鋭い八海山の山肌が迫ってくる。風は日本海側から吹いている。湿気をたくさん含んでいるのであろう。一瞬ののちには、ガスが覆ってしまいその姿をかき消してしまう。その頂上付近には、9年前の夏にリタイヤした岩肌が望める。振り返ると、これまた荒々しい形相の荒沢岳。さらに南を望むとおびただし峰々が覇を競っている。昨年登った平ヶ岳のピークも見えるはずだが、残念ながら、どれだか識別ができない。

おにぎりの昼食後、下山開始。よくぞ登ってきたと思うのはいつもの感想。果てしなく歩いて、足の豆を作り、やっと枝折峠に到着するともう3時。合計9時間の厳しい登山でした。

今回のLesson Learnedは、累積登高も重要であるが、歩行距離も結構足に堪えるファクターであるということ。

朝6時の枝折峠。立派な水洗トイレと広い駐車場がある。

登山道は道路からすぐのところから始まる。
隊長の大森さんが登山届を出すが、用紙がないので手帳の紙を破り手書き。



ガスが深くあたりの様子はうかがい知れない。

ほとんど視界がない。

晴れてきた。尾根に道から、本峰を遠望。絶望的な距離感がある。
手前の尾根を登ってゆく。

元気いっぱいの隊長の大森さん。快調に飛ばすが、ついてゆくのが大変。


ところどころ黄色の紅葉の林があり、その下を快調に飛ばす隊長。



やっと本峰が近づいてきた。時折ガスが風景をかき消す。

高度があがり、紅葉がよりあざやかになってきた。

後から追い抜いた人と小休止する隊長。

日が差すと紅葉がより鮮やかに目に飛び込んでくる。

この尾根を登ってきた。下に丸く見えるのが百草の池。



遠くの山並みも見えるようになってきた。

北側の尾根の山肌にへばりつく木々の紅葉が美しい。鋭い斜面になっている。



南側も深い谷になっている。

これが越後駒ケ岳の本峰。目の前の尾根を登ってゆく必要がある。

この辺から白い岩の急峻な登山道になる。厳しい状況でも余裕の隊長。

岩の斜面を横断したり、直登したりだんだんシビアさが増してきた。

美しい岩肌の斜面。ここは登れない。

駒の小屋と頂上を背景に余裕の隊長。頂上は右上。左のトレールを登ってゆく。

頂上のベンチでくつろぐ隊長。

頂上から尾根伝いに行ける中の岳。5kmもある。

西に臨む八海山。頂上付近は八ッ峰と呼ばれる岩場。
駒ケ岳との間は深い谷になっている。

頂上付近の草紅葉。なだらかな、穏やかな表情である。

草紅葉を、時折ガスがかき消す。







ガスのため登りの時見えなかった尾根の紅葉。

枯れてしまった大型の花。名前は知らない。

国道352号が見えるようになってきた。




枝折峠の近くはこのような尾根道。

やっと枝折峠に到着。15:00。車は3~4台に減っていた。

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