2020.10.14
紅葉を狙って、越後駒ケ岳(2003m)にチャレンジ。
国道352号の枝折(しおり)峠を起点に、頂上まで日帰り登山。
事前にカシミール3Dでシミュレーションをして臨んだが、想像以上の難行(累積登高1400m、歩行距離16㎞、所要時間9時間)であった。
苦しい山登りであったが、山頂に近づくにつれ、天気が良くなり、最高の眺望を楽しむことができた。
魚沼市側から国道352号のくねくね道を30分以上、上り詰めると突如として立派な駐車場が現れる。枝折峠である。すでに5~6台の駐車車両。後でわかるのであるが、多くが雲海を撮影するカメラマンである。
登山者は意外に少なく、結果的に遭遇したのは団体さん十数人を含めて20人程度であった。
朝6時10分枝折峠の登山口を出発。あたりはすでに明るみヘッドライトは不要。
あいにく天気はよくない。時折ガスに包まれ視界が悪い。尾根道を歩いているが周りの状況はさっぱりわからない。ところどころに雲海の写真スポットがあり、カメラマンが高級なカメラを三脚に据えて待ち構えている。残念ながら、五里霧中で写真撮影などおぼつかない状況。
大明神の祠を通過。きついのぼりの後、明神峠に到着。ここから基本尾根歩きが続く。楽になるという期待は外れ、細かなアップダウンが果てしなく続く。7月に登った飯豊山の尾根道を思い出す。気温は高くなく、快適な登山道でもあるはずだが、悩まされたのは、排ガス様の匂いである。結局小倉山近くまで気になって仕方がなかった。ふもとの駒の湯の温泉の匂いかもしれない。
次第にガスが晴れる時間が長くなってきた。時折、本峰がガスの向こうに見える。しかし、はるか彼方で、絶望的な気分に陥る。
百草の池を通過。池が見えない。後から上から見下ろすと小さな円形の池が、登山道のわきに存在する。そこは小さな湿原になっている。
この辺から最後の苦しい苦しいのぼりが始まる。のぼりが果てしなく続く。気分的に助けられるのはいったん稼いだ高度を、下って失うことがないこと。
確実に高度を上げてゆく。
紅葉も次第に見事になってきた。
白い岩肌の上を登山道がたどるようになってきた。勾配も厳しい。息を整える頻度が増えてきた。
やがて、ポールが見えてくる。背の低いクマザサを越えると駒の小屋に到着。
小屋の前には比較的広い広場があり座りやすそうなベンチもある。一休みをしようとしたが、ヘリが荷物を下ろしに来るというので、小屋の中へ避難。
さすが管理人さんがいるだけあり、きれいな避難小屋である。
頂上は100mほどの上、指呼の距離に見える。高い木はなく一面のみごとな草モミジである。
小屋にザックをデポし、コンビニで買ったきたおにぎりとお茶だけをもって、最後の力を搾る。30分ほどで頂上に到着。2003m越後駒ケ岳山頂である。
4時間半かかった。苦しいのぼりであった。ぶらさがっている鐘を憂さを晴らすように思いきり鳴らす。
頂上には途中で抜かれた3人が食事中。一人はトレランの人で、実に我々の3倍の速さ(1.5時間)で駆け上がってきた由。驚異的である。
幸いにも天候は晴れ。西側に絶壁鋭い八海山の山肌が迫ってくる。風は日本海側から吹いている。湿気をたくさん含んでいるのであろう。一瞬ののちには、ガスが覆ってしまいその姿をかき消してしまう。その頂上付近には、9年前の夏にリタイヤした岩肌が望める。振り返ると、これまた荒々しい形相の荒沢岳。さらに南を望むとおびただし峰々が覇を競っている。昨年登った平ヶ岳のピークも見えるはずだが、残念ながら、どれだか識別ができない。
おにぎりの昼食後、下山開始。よくぞ登ってきたと思うのはいつもの感想。果てしなく歩いて、足の豆を作り、やっと枝折峠に到着するともう3時。合計9時間の厳しい登山でした。
今回のLesson Learnedは、累積登高も重要であるが、歩行距離も結構足に堪えるファクターであるということ。
登山道は道路からすぐのところから始まる。 隊長の大森さんが登山届を出すが、用紙がないので手帳の紙を破り手書き。 |
ガスが深くあたりの様子はうかがい知れない。 |
ほとんど視界がない。 |
晴れてきた。尾根に道から、本峰を遠望。絶望的な距離感がある。 手前の尾根を登ってゆく。 |
元気いっぱいの隊長の大森さん。快調に飛ばすが、ついてゆくのが大変。 |
ところどころ黄色の紅葉の林があり、その下を快調に飛ばす隊長。 |
やっと本峰が近づいてきた。時折ガスが風景をかき消す。 |
高度があがり、紅葉がよりあざやかになってきた。 |
後から追い抜いた人と小休止する隊長。 |
日が差すと紅葉がより鮮やかに目に飛び込んでくる。 |
この尾根を登ってきた。下に丸く見えるのが百草の池。 |
遠くの山並みも見えるようになってきた。 |
北側の尾根の山肌にへばりつく木々の紅葉が美しい。鋭い斜面になっている。 |
南側も深い谷になっている。 |
これが越後駒ケ岳の本峰。目の前の尾根を登ってゆく必要がある。 |
この辺から白い岩の急峻な登山道になる。厳しい状況でも余裕の隊長。 |
岩の斜面を横断したり、直登したりだんだんシビアさが増してきた。 |
美しい岩肌の斜面。ここは登れない。 |
駒の小屋と頂上を背景に余裕の隊長。頂上は右上。左のトレールを登ってゆく。 |
頂上のベンチでくつろぐ隊長。 |
頂上から尾根伝いに行ける中の岳。5kmもある。 |
西に臨む八海山。頂上付近は八ッ峰と呼ばれる岩場。 駒ケ岳との間は深い谷になっている。 |
頂上付近の草紅葉。なだらかな、穏やかな表情である。 |
草紅葉を、時折ガスがかき消す。 |
ガスのため登りの時見えなかった尾根の紅葉。 |
枯れてしまった大型の花。名前は知らない。 |
国道352号が見えるようになってきた。 |
枝折峠の近くはこのような尾根道。 |
やっと枝折峠に到着。15:00。車は3~4台に減っていた。 |
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