2025年10月17日金曜日

ツアー客がたくさん、紅葉の八甲田山(20251012)

 2025.10.12

昨日は、軽めの岩木山登山。

今日は少し重めの八甲田山。歩行距離8km、累積登高450mの山旅。

八甲田山も6年前に酸ヶ湯温泉~仙人岱~大岳~毛無岱~酸ヶ湯温泉のルートで歩いたが、天候が悪く時に高度が高い地域では、ガスが深く全く景観をえられなかった。

今回は、どうか?朝の天気予報は一時雨!!

今回のルートはロープウエー上駅(1310m)~赤倉岳(1548m)~避難小屋~大岳(1584m)~仙人岱(1313m)~酸ヶ湯温泉(900m)の縦走コース。

朝8:30発のロープウエー乗車。ゴンドラは比較的大きなもので、50人は乗れそうだが、この時間帯はまだ満員ではない。比較的高いところを通行するので、紅葉が始まっている森を上から眺めながら登ってゆく。ただしパンフレットで見るような真っ赤な状態ではない。(時期が早いとは思うが、樹木の種類からして紅葉が進んできてもあのような赤に染まることはないのではないか?・・・)

ロープウエーは25m/sの強風で運航停止になる。前日は、終日運航停止であった。登山計画をする場合には、このリスクを考慮しておくべきだろう。登山道を登ると700mほどの標高差があるので2時間以上のロスになる。

15分ほどで、山頂公園駅に到着。幸いにもまだ雨は降っていない。ほかの登山客に続いて、登山道に入る。アップダウンの少ない灌木の森の中をしばらく歩くと毛無岱へ下る分岐に到着。ここから赤倉岳に向けて220mほどの登りが始まる。800mかけて200mほどの登りなので大した勾配ではないが、だらだらとした登りがいつまでも続く感じで、意外に疲労感が大きい。

後ろを振り返ると、多くの登山客が斜面にへばりついて、陸続と登ってきている。苦しさへの褒美は、どんどん素晴らしくなる展望。幸いなことに天候がまだ持っており、出発地点のロープウエー上駅はもちろん、数10km離れた陸奥湾の美しい海岸線までがくっきり見える。

苦闘40分余りで赤倉岳火口縁に到着。ここで小休止。

ここから、尾根伝いの勾配の少ない縦走路になり、しばらく行くと祠のある赤倉岳に到着。ここで、雨がザ~っと降り始めた。慌てて雨具をつける。すれ違い登山客が増えてきた。酸ヶ湯から登ってきた登山客のようである。

幸いにも雨脚はそれほど強くならない。

井戸岳に到着。右手におおきなまん丸の火口が見える。火口縁を進んでゆくと、真下に毛無岱避難小屋が見えてきた。ハイマツ、クマザサの緑が濃く、大岳、避難小屋、登山道などのパーツが美しい風景を構成している。

急な坂を下りて到着してみると小屋周辺は、大勢の登山客でごった返している。内外のツアーグループが多い。ガイドさんが大声で何かを怒鳴っている。雨もパラパラ降っていることなので、中でゆっくり昼食タイムにしたかったが、あきらめて外のベンチで食事。

ここから下って毛無岱経由で酸ヶ湯に向かうルートもあるが、頑張って大岳に登ることにした。しかし、おびただしい交通量である。降りてくる人にストックを踏みつけられてしまうような始末である。それでも登山道は比較的に歩きやすく、30分ほどで大岳頂上到着。

頂上広場は、広く、たくさんの登山客がたむろしている。

前回は全く眺望が得られなかったが、今回は晴天とはいかないが素晴らしい景色がとなっている。陸奥湾と青森市、昨日登った岩木山、朝方出発したロープウエー駅が、壮大な360°パノラマの部品として展開している。少し雲がかかった岩木山の姿もいい。

それにしても、頂上広場は、おびただしい登山客。韓国人ツアー客もたくさん。そこらじゅうで韓国語の大声が飛び交う。

頂上からの風景を楽しんだあとは、下るのみ。しかし、仙人岱側は、反対側に比べて、風景も単調で、退屈な山歩きになる。

仙人岱からは、ひたすら谷沿いの道を歩くのみ。下山は危ないといつも気を付けてはいるが、平らな岩の面で、スリップダウンしてしこたま腰を打ってしまった。

長~い道を、下るにつれて、樹高がだんだん高くなってきた。あちこちにクマよけの大きなベルがおいてあり、鳴らして下る。気温もどんどん上がってきて、いつの間にか汗をしっかりとかいている。

そろそろ飽きてきたなと思う頃、登山口の大きな標識が現れた。酸ヶ湯登山口である。今日はこれでおしまい。

昨日の岩木山に続き、八甲田もさすが、百名山の誉れも高い山で、絶景に心を打たれた山旅でした。(前回までの印象がガラッと変わりました。)

下駅をスタート。ぐんぐん斜面を登ってゆく。朝早いためかお客はまだ多くない。

紅葉が進む森の上をゴンドラが進む。パンフレットの真っ赤なイメージには程遠い。

15分ほどで上駅に到着。ラッキーなことに雨は降っていない。




他の登山客に続いて、ゆるやかな登山道を歩き始める。散策路にもなっており、一般のハイカーも混じる。

この辺は、ハイマツ、クマザサが多く、紅葉鑑賞とはいかない。



陸奥湾の向こうは下北半島の頭の部分のようである。



毛無岱への分岐に到着。左に進み赤倉岳を目指す。ここからだらだらとした登りが始まる。

喘ぎ喘ぎ登る。高度も上がり、振り返ると陸奥湾、青森市、津軽半島がよく見えるようになってきた。。








高い木がないので登山道が丸見え。たくさんの登山客が続く。



やっと、登坂が終わりました。赤倉岳ピークに向けて、火口縁を歩く。

道の左側は火口壁の絶壁。のぞき込むと思わず後ずさりをしてしまう。

雨は少し小ぶりになってきた。草紅葉の中を行く。

韓国人ツアーがものすごい勢いで後ろから接近中。

井戸岳の火口。大きい!

井戸岳火口縁に沿って歩く。



毛無岱避難小屋が見えてきた。美しい絵になっている。後ろは大岳(八甲田山主峰)


韓国人ツアーがとうとう追いついてきた。かれらはロープウエーを30分遅れで出発している。



避難小屋は大混雑。一部の人は入れないので、冬季用のはしごで二階に上がっている。

大岳に向けて最後の頑張りを開始。振り返るとこちらも絵になっている。

陸奥湾!

大分高度を上げてきた。井戸岳が下に見える。

たくさんの登山客とすれ違う。

とうとうやってきました八甲田・大岳!





昨日登った岩木山。今日はちょっとご機嫌が悪いよう・・・

大岳の仙人岱側の道は歩きにくい。慎重に下ってゆく。



仙人岱から大岳を振り返る。こちらサイドは草紅葉が美しい。

八甲田清水(辰五郎清水)にやってきた。澄み切った水がこんこんと湧き出ている。

谷間の紅葉は黄色が主役。

ガれた谷間を下ってゆく。意外に時間がかかってしまう。

硫化水素発生区間に進入。谷間で立ち止まってはいけないそうである。

硫化水素のにおいのする谷あいを下ってゆく。



延々と続く登山道もやっとおしまい。酸ヶ湯登山口に到着。








2025年10月15日水曜日

岩木山、アゲイン。今回は素晴らしい展望をプレゼントされた。(2025.10.11)

 2025.10.11

岩木山に再チャレンジをしてきた。ただし今回はリフトを使ったお手軽登山。

お手軽とは言え、岩木山をなめてはいけない。とてつもない急坂を150mも登る必要がある。

前回、岩木山にチャレンジしたのは2019年7月30日、徹頭徹尾濃いガスの中を登り下ってきた。したがって、周囲の風景の記憶は一切ない。

今回は、晴天とはいかなかったが、津軽平野から北海道まで見渡せ、独立峰特有の高度感のある景観を堪能することができた。

リフトを使うと1480mまで一気に上がる。頂上は1624mなのでたった150mほどの登山になる。

リフトに搭乗し8合目駐車場を出発。登るに従い展望がどんどん開けてゆく。このあたりは、ナナカマドのような赤い紅葉は少ないようで、茶色、黄色が主役である。ダケカンバはとっくの昔に葉っぱを落としてしまったようですっかり冬支度を終えている。

左(北)の方に、美しい弧を描く海岸線が見えてきた。津軽半島の七里長浜である。その向こうは北海道松前半島のようである。

10分も経つと終点。体に当たる風が想像以上に冷たい。慌てて、近くの小屋に駆け込み、体勢を立て直す。

いざ出発。とりあえず岩だらけの道を歩み始める。

頂上の方をみてびっくり、とんでもない急登である。登山道に豆粒のような登山客が点々と続いている。

リフト駅からすこし下ると登山道のすぐわきにまん丸の火口が口を開けている。水は溜まっていないが鳥ノ海というらしい。

振り返ってみると、昨年の月山ほどではないが、あとからあとから登山客が上がってくる。登山道には木がないので、すべて見通しが効く。

右手におおきな岩が見えてきた。そのわきを巻いて少し下ると避難小屋。ここで少し水休憩。

ここから、頂上まで一気に130mほどを登るが、とにかく急登である。おまけに大きな岩がぼこぼこと露出していて歩きにくい。道は上り下りの二条になっており、右側通行である。

急登は苦しいがメリットもある。高度があっという間に稼げる。避難小屋から20分余りで頂上到着。

頂上からの眺望は素晴らしいに尽きる。南には白神山地、北には広大な津軽平野、その向こうに北海道の半島、東の方には八甲田の峰々が連なっている。

独立峰で、頂上付近が急峻なので足元がストーンと切れ落ちている。まるで飛行機にでも乗っているような高度感覚である。

前回は、深いガスのなかで一切見えなかった。こんな素晴らしい展望が待っているとはあまり期待はしていなかっただけ喜びが大きい。

しばし風景を堪能したあと下山開始。ほとんど下るだけであるが、これが結構汗をかくのである。たくさんの登山客とすれ違いながらリフトまで下ってきた時には、登りと同じように汗をかいていた。

たった2時間、150mほどの軽登山であったが、結構歯ごたえがあり満足度の高い山旅でした。

百名山に名を連ねている理由がよくわかる名峰岩木山でした。


津軽平野から見る岩木山。きれいな弧を描く。



8合目駐車場をリフトに乗って出発

晴天ではないが、
数十km先の北海道まで見える。







10分ほどで上駅に到着。

想像以上に寒いの小屋の中で衣服を調整

これが頂上。岩だらけの急登が続いている。




駐車場からの登山道の合流地点には大きな火口がある。鳥ノ海という名前がついている。岩木山は火山であることを認識



振り返る登山道。左のピークは鳥海山

リフト駅は高台にあり、いったん下る必要がある。



岩だらけの道が続く







大きな岩のふもとを巻いて少し下ると避難小屋


鎖場はないが、とてつもない坂道が続く。避難小屋がだいぶん下に見える。
ロープは登山道を規定するためのものだが、つかまって登ってもいいみたい。



ほぼ一定の勾配が続く。頂上はもうすぐ。



やっと頂上。ケルンの前でお昼休憩

がけっぷちに石造りの立派な神社が建っている。










神社の前に展開される絶景。八甲田の峰々も遠望できる。



頂上には避難小屋もある。

北方向。津軽半島の西側は七里長浜と呼ばれる。弧状の海岸線が美しい。

下山開始。西側にある登山道は、上下別となっており右側通行。
リフト上駅も見える。

8合目の駐車場が真下に見える。



岩の急坂を慎重に下ってゆく。泥道がなく、靴には泥が一切つかなかった。



帰ってきました。たった2時間の山歩きでしたが満足感がMax。