2025年12月20日土曜日

久慈男体山から鷹取岩まで久しぶりに歩く(20251220)

 2025.12.20

久しぶりに久慈男体山にでも行ってみようかという気分に、珍しくなってしまった。その昔冬になるとほぼ毎週のように、久慈男体山から篭岩山、明山、竜神峡周辺に出没していた。真面目に歩くと結構ハードな山行になるので、最近はずいぶんとご無沙汰状態になっていた。

 とりあえず健脚コースから久慈男体山に登り、縦走路を南下して、鷹取岩までを目指す。

ところが健脚コースの鎖場でいきなり、難儀な状況に陥ってしまう。健脚コースは結構、勾配がきついところが多いのであるが、その鎖場では心臓の負担が極端に増えて昔のイメージ通りに体が動かない。

とにかく休む頻度が多い。あとからあとから登山客に追い越されてしまう。

数m登っては休むことを繰り返し、ほうほうの体であずま家まで到着。下着の中は汗びっしょり。ここからは縦走路で少しは心臓の負担が減りそう。

ようやく到着した頂上には5~6人のと登山客が休憩中。男体山神社の参詣。一年ぶりである。

今日の天気は曇り。天気予報は夜から雨。ドロ~ンとした天気で残念ながらあまり眺望はよくない。日光連山、那須連山は雲の中。

しばし休憩の後、縦走路の南下開始する。この辺も20年ほど前の山火事からずいぶんと木々が成長して、縦走路からの眺望がすっかり悪くなってしまった。

大円地越に到着。だれもいない。ベンチに座って昼食にする。静かである。風もなくあたりは森閑としている。それにしても12月20日にしてはあたたかい。

 

大円地越からのぼり返しが始まる。結構厳しい登りであるが、健脚コースの鎖場ほど心臓に堪えない。

上から女性2人連れが下りてきた。えらい元気がよくとび跳ねるように下の広場におりていった。

このコースはずいぶんと歩いたが、登山客に出会うことはほとんどない。道は意外に踏み込まれていて歩きやすい。

小草越の手前までくると、大規模な伐採跡に出てきた。最近は、あちらこちらで伐採現場に出くわすことが多くなった。相場が上昇して商売になり始めたことだろう。いいことだと思う。

子供のころ田舎では、主な燃料が薪であった。そのため山は定期的に坊主にされ薪の材料を切り出していた。何年かすると成長してまた次の伐採タイミングになる。伐採された山からの眺望がよくなる。子供のころ、トランジスタラジオをもってそのような山によく登った。遠くの放送がよく入ったのである。

今の山の木は大きくなり過ぎているようにも感じる。

小草越まで来ると雨が降り出した。天気予報と違う。雨具を持ってきていない。西の空を見ると明るい。気温も低くない。最悪の事態は避けられそう。

小草越は東側に林道跡が延びている。たどって行くと持方集落まで行くことができる。西側にも、その昔、下に降りる道があった。大分前に、強引に降りて行ったことがある。道ははっきりせず、荒れ放題。何とか降りて着いた先はなんとお蕎麦屋さんであった。ご主人に聞くと、昔おじいさんが開拓した道だが、今は誰も通らないので廃道になってしまったとのこと。

小草越からまた登りが始まる。斜面をトラバースして登ってゆくと崖ぶちの道なる。下の人家が、真下に見えるほどの絶壁になっている。そのままアップダウンを繰り返しながら崖ぶちの道をたどってゆくと藤井越に到着。

少し上って入道岩に行く。

目の前には鷹取岩の絶壁がそびえたつ。

鷹取岩は2011年の大地震で一部が崩落してしまった。鷹取岩の、よくお弁当を食べていた場所が、今はないのである。そういえば割れ目があった。そこを境に崩落したようである。

疲れてしまったので、鷹取岩までは行かずに藤井越から下山。

それにしても、この道は、この絶壁によくつけられたものだといつも感心する。絶壁につけられた細い道をたどって慎重に降りてきた。

駐車場に着いたのはちょうど14:00。出発して4時間のコースでした。

 

駐車場には10台ほどのクルマ。

大円地から望む男体山。天気はまだいい。

健脚コースから望む本峰。この辺から厳しい鎖場が続く。

縦走路までやっと上がってきた。下は長福の集落。



神社から見る頂上。手前側は2011の地震で崩落した。



ツタ。芸術的なカーブ。

ケヤキ林の大円地越まで降りてきた。新しくクマザサが生えてきた。


小草越の伐採跡

小草越に到着。標識が新しい。蕎麦屋さんの方に降りれないようにロープが・・

久慈男体山が遠くなってきた。

絶壁に沿う縦走路から見下ろす大円地集落





藤井越到着。ここも標識新しい。

鷹取岩。藤井越から

コナラの根元におが屑。最近このような光景がよく目につく。何かよろしくない虫が発生?

入道岩

鷹取岩。アカマツの緑が美しい。2011年地震で上部が崩落。

藤井越から入道岩

藤井越えの下りはとんでもない。最近はロープがついている箇所が多くなった。

民家の猫集団。

道路から望む縦走路の絶壁


2025年11月21日金曜日

モミジの時期もいい明山、上山ハイキングコース(20251119)

 20251119

八溝山に20251116に訪れると、意外にも標高の低い場所でも紅葉が進んでいた。これは出遅れてしまったかなと思い、毎年恒例になっている紅葉狩りに、急遽昔の仲間を誘って行ってみた。目的地は奥久慈地方の明山。登山道わきにはモミジの群落がある。

細い林道を登った大久保にある明山登山口から登ることにした。ここからだと最短で明山に登ることができる。明山に登った後は、縦走路を経由して篭岩展望台に向かうことにした。

結果的には、時期が少し早すぎたようで、目的としていたモミジ群は、グリーン一色であった。しかしながら、篭岩展望台に至る上山ハイキングコースのところどころには鮮やかな赤色の葉をつけたモミジもあり、それなりに堪能することができた。どうもモミジというものは、日当たりがよい場所の方が早く紅葉が進むようである。寒い日当たりの悪い谷間のモミジは真っ青。

上山ハイキングコース(縦走路)数回あるいたことがあるが、完全に記憶の外に追いやられており、すぐに到着するとおもっていた篭岩がとても遠く、想定外のハードなハイキングになってしまった。

到着した篭岩展望台には、常陸太田市からのハイキンググループ30人ほどが詰め掛けており、ウイークディにもかかわらず大変にぎやかであった。

大久保の登山口から入るともう黄色一色

ブナ類はほとんど終わりかけ

縦走路まで上がってきた。中武生の555m峰がきれいに見える。

紅葉の進んだモミジもある

モミジの紅葉度はばらばら

神峰山が見えてきた。

明山頂上に到着。久慈男体山もきれいに見える。

本日は快晴。明山頂上の周りの植物の背がだんだん高くなってきて眺望を邪魔するようになってきた。

上山ハイキングコースから明山を振り返る。





ところどころでモミジの大木が紅葉。みごと!



篭岩展望台到着。常陸太田からのお客さんがたくさん

展望台の周りの木々もすっかり背が高くなってしまった。



上山集落を彩る紅葉も美しい



見事なゆずの結実

青空に映える民家脇の花。皇帝ダリアというらしい。




2025年11月17日月曜日

2025八溝山、紅葉真っ盛り(20251116)

 20251116

久しぶりに八溝山に行ってきた。

前回は2025/9/27で、汗を絞りだすような山歩きだったが、それからたった1.5ケ月でもう冬といっていいくらいの気温になっている。冬ものを一枚重ね着をして8合目の駐車場を出発

まずは日輪寺の方に向かう。一旦谷に向けて降りてゆくが、あたりは黄色に染まっている。その主人公はイヌブナ。登山道沿いにはイヌブナの巨木が群生している。

谷底からのぼり返しが始まるが基本杉林の中を歩く事になる。それでもところどころに鮮やかな赤のモミジが点在する。杉林の中の赤も存在が目立つ。

日輪寺に到着。いつになく駐車が多い。お坊さんの車もある。真冬になると道が凍るためか、お坊さんの出勤はなくなる。いつものように参拝を終えて東屋で休憩。日が差してきて、大分暖かくなってきた。

ここからなだらかな尾根を頂上まで200m登る。急坂の箇所は少ないが、連続して登りが続くためか意外に苦しい。いつもより多めの休憩を繰り返して八溝山神社に到着。展望台の方がやけに騒がしい。多くの登山客が展望台にいる。ほとんどの人は車で頂上まで来た人たち。がやがやと大変な賑わいである。

込み合った展望台に上がってみる。あいにく本日の展望はあまりよくなくかろうじて茶臼岳がうっすら見える。それでも風は強くもなく、うららかな日和になってきている。

いつものようにおにぎりとラーメンの昼食を済ませて下山してきた。

金性水から駐車場に至る道すがらも黄色と赤の紅葉の競演を楽しむことができた。

今日は天気も良く、多くの観光客が繰り出していると見えて、国道118号線は、相当な混み具合であった。





8合目の林道。気の早い木々は葉っぱを完全に落としている。



日輪寺に向けていったん下る。登山道周りが黄色に染まって美しい。

イヌブナの大木がそこかしこにあり、黄色の光を放っている。

杉林にモミジ

日輪寺に到着

頂上に向かう尾根道はすっかり冬景色

今日は茶臼岳が見えた。すでに雪を被っている。

長~い八丁坂を下る。

今日の金性水は元気がない・・

登山道は落ち葉のじゅうたん

ところどころに目の覚めるような赤

褐色はブナ類のようだ。

昨年の夏に倒れた大きなブナの木をくぐる。

個の黄色はツタカエデというらしい。(Googleレンズ)

2025年10月17日金曜日

ツアー客がたくさん、紅葉の八甲田山(20251012)

 2025.10.12

昨日は、軽めの岩木山登山。

今日は少し重めの八甲田山。歩行距離8km、累積登高450mの山旅。

八甲田山も6年前に酸ヶ湯温泉~仙人岱~大岳~毛無岱~酸ヶ湯温泉のルートで歩いたが、天候が悪く時に高度が高い地域では、ガスが深く全く景観をえられなかった。

今回は、どうか?朝の天気予報は一時雨!!

今回のルートはロープウエー上駅(1310m)~赤倉岳(1548m)~避難小屋~大岳(1584m)~仙人岱(1313m)~酸ヶ湯温泉(900m)の縦走コース。

朝8:30発のロープウエー乗車。ゴンドラは比較的大きなもので、50人は乗れそうだが、この時間帯はまだ満員ではない。比較的高いところを通行するので、紅葉が始まっている森を上から眺めながら登ってゆく。ただしパンフレットで見るような真っ赤な状態ではない。(時期が早いとは思うが、樹木の種類からして紅葉が進んできてもあのような赤に染まることはないのではないか?・・・)

ロープウエーは25m/sの強風で運航停止になる。前日は、終日運航停止であった。登山計画をする場合には、このリスクを考慮しておくべきだろう。登山道を登ると700mほどの標高差があるので2時間以上のロスになる。

15分ほどで、山頂公園駅に到着。幸いにもまだ雨は降っていない。ほかの登山客に続いて、登山道に入る。アップダウンの少ない灌木の森の中をしばらく歩くと毛無岱へ下る分岐に到着。ここから赤倉岳に向けて220mほどの登りが始まる。800mかけて200mほどの登りなので大した勾配ではないが、だらだらとした登りがいつまでも続く感じで、意外に疲労感が大きい。

後ろを振り返ると、多くの登山客が斜面にへばりついて、陸続と登ってきている。苦しさへの褒美は、どんどん素晴らしくなる展望。幸いなことに天候がまだ持っており、出発地点のロープウエー上駅はもちろん、数10km離れた陸奥湾の美しい海岸線までがくっきり見える。

苦闘40分余りで赤倉岳火口縁に到着。ここで小休止。

ここから、尾根伝いの勾配の少ない縦走路になり、しばらく行くと祠のある赤倉岳に到着。ここで、雨がザ~っと降り始めた。慌てて雨具をつける。すれ違い登山客が増えてきた。酸ヶ湯から登ってきた登山客のようである。

幸いにも雨脚はそれほど強くならない。

井戸岳に到着。右手におおきなまん丸の火口が見える。火口縁を進んでゆくと、真下に毛無岱避難小屋が見えてきた。ハイマツ、クマザサの緑が濃く、お椀を伏せたようなまん丸大岳、避難小屋、登山道などのパーツが美しい風景を構成している。

急な坂を下りて到着してみると小屋周辺は、大勢の登山客でごった返している。内外のツアーグループが多い。ガイドさんが大声で何かを怒鳴っている。雨もパラパラ降っていることなので、中でゆっくり昼食タイムにしたかったが、あきらめて外のベンチで食事。

ここから下って毛無岱経由で酸ヶ湯に向かうルートもあるが、頑張って大岳に登ることにした。しかし、おびただしい交通量である。降りてくる人にストックを踏みつけられてしまうような始末である。それでも登山道は比較的に歩きやすく、30分ほどで大岳頂上到着。

頂上広場は、広く、たくさんの登山客がたむろしている。

前回は全く眺望が得られなかったが、今回は晴天とはいかないが素晴らしい景色がとなっている。陸奥湾と青森市、昨日登った岩木山、朝方出発したロープウエー駅が、壮大な360°パノラマの部品として展開している。少し雲がかかった岩木山の姿もいい。

それにしても、頂上広場は、おびただしい登山客。韓国人ツアー客もたくさん。そこらじゅうで韓国語の大声が飛び交う。

頂上からの風景を楽しんだあとは、下るのみ。しかし、仙人岱側は、反対側に比べて、風景も単調で、退屈な山歩きになる。

仙人岱からは、ひたすら谷沿いの道を歩くのみ。下山は危ないといつも気を付けてはいるが、平らな岩の面で、スリップダウンしてしこたま腰を打ってしまった。

長~い道を、下るにつれて、樹高がだんだん高くなってきた。あちこちにクマよけの大きなベルがおいてあり、鳴らして下る。気温もどんどん上がってきて、いつの間にか汗をしっかりとかいている。

そろそろ飽きてきたなと思う頃、登山口の大きな標識が現れた。酸ヶ湯登山口である。今日はこれでおしまい。

昨日の岩木山に続き、八甲田もさすが、百名山の誉れも高い山で、絶景に心を打たれた山旅でした。(前回までの印象がガラッと変わりました。)

下駅をスタート。ぐんぐん斜面を登ってゆく。朝早いためかお客はまだ多くない。

紅葉が進む森の上をゴンドラが進む。パンフレットの真っ赤なイメージには程遠い。

15分ほどで上駅に到着。ラッキーなことに雨は降っていない。




他の登山客に続いて、ゆるやかな登山道を歩き始める。散策路にもなっており、一般のハイカーも混じる。

この辺は、ハイマツ、クマザサが多く、紅葉鑑賞とはいかない。



陸奥湾の向こうは下北半島の頭の部分のようである。



毛無岱への分岐に到着。左に進み赤倉岳を目指す。ここからだらだらとした登りが始まる。

喘ぎ喘ぎ登る。高度も上がり、振り返ると陸奥湾、青森市、津軽半島がよく見えるようになってきた。。








高い木がないので登山道が丸見え。たくさんの登山客が続いている。



やっと、登坂が終わりました。赤倉岳ピークに向けて、火口縁を歩く。

道の左側は火口壁の絶壁。のぞき込むと思わず後ずさりをしてしまう。

雨は少し小ぶりになってきた。草紅葉の中を行く。

韓国人ツアーがものすごい勢いで後ろから接近中。

井戸岳の火口。大きい!

井戸岳火口縁に沿って歩く。



毛無岱避難小屋が見えてきた。美しい絵になっている。後ろは大岳(八甲田山主峰)


韓国人ツアーがとうとう追いついてきた。かれらはロープウエーを30分遅れで出発している。



避難小屋は大混雑。一部の人は入れないので、冬季用のはしごで二階に上がっている。

大岳に向けて最後の頑張りを開始。振り返るとこちらも絵になっている。

陸奥湾!

大分高度を上げてきた。井戸岳が下に見える。

たくさんの登山客とすれ違う。

とうとうやってきました八甲田・大岳!





昨日登った岩木山。今日はちょっとご機嫌が悪いよう・・・

大岳の仙人岱側の道は歩きにくい。慎重に下ってゆく。



仙人岱から大岳を振り返る。こちらサイドは草紅葉が美しい。

八甲田清水(辰五郎清水)にやってきた。澄み切った水がこんこんと湧き出ている。

谷間の紅葉は黄色が主役。

ガれた谷間を下ってゆく。意外に時間がかかってしまう。

硫化水素発生区間に進入。谷間で立ち止まってはいけないそうである。

硫化水素のにおいのする谷あいを下ってゆく。



延々と続く登山道もやっとおしまい。酸ヶ湯登山口に到着。