2022.8.10
雨飾り高原キャンプ場で目を覚ました。
昨日まで、白馬岳の縦走を行ったため、いささか体力的に心配である。
今日のコースは、歩く距離が短いわりに、高低差が1000mほどある。特に頂上の笹平手前への登りは水平距離750mで450mほど登る必要があり、実に平均60%(30°)程度の勾配である。
キャンプ場の方と話していると、下部はブナ林の下で涼しいが、上部の稜線は、急峻な勾配の上、直射日光にさらされるため、夏は大変だということである。作戦として、なるべく朝早く出発することにした。途中、谷川を横切るポイント「荒菅沢」がほぼ中間地点であり、まずはそこまで頑張り、そのあと本当に登れるかを判断することにした。
パンとゼリーで簡単な朝食を済ませ出発。(4:45)薄暗い中、川沿いの木道から歩き始める。すぐに大事なGPSを忘れたことに気づき、車に戻る。この時間ロスの間に明るさが増してきたので、ヘッドランプを残してゆく。再び歩き始め、数百m程度も歩くと木道は終わり本格的な山道が始まる。大きなブナが生い茂る森の中の急な道が延々と続く。途中、ガイドらしき女性に伴われた年配の女性5人グループを追い抜く。きわめてゆっくりなペースで、歩いている。この調子で今日中につくだろうかといらぬ心配をする。
やがて道が平坦になり、簡易トイレブースを通過すると、今度は急なくだり道。先方でごうごうと水音がする沢に降りてきた。荒菅沢である。一人の男性登山客が休憩中。大阪からの登山客で、この辺の山を回っている由。谷川に降りて見上げると、雪渓の末端が見える。水は極めて冷たく火照った体に気持ちよさがこの上ない。
ついでに谷の水をペットボトルに詰め込んだ。途端に水滴が、周りから滴り落ちる。この先も何とか登れそうな雰囲気になってきたので、登山継続。
とてつもない急こう配が始まる。急こう配のメリットもある。時間の割に、高度を稼げるのである。1時間あまりで、笹平まで登り切れた。曇り空であったのもラッキーであった。ここからは多少のアップダウンがあるものの最後のとりつきまで、笹原の中を快調に進むことができた。ただし、ササをかき分けて進むので、朝露でびしょ濡れになってしまった。
この辺も白馬と同じで、おびただしい種類の花々がさきみだれており、晴れていれば最高の高原歩きとなったのだが・・・周りはガスで全く見えず。
いよいよ最後の登りに取り付いた。結構急な登りになっている。それでも10分もしないうちにお地蔵さまが並んでいる北峰に到着。北峰は仏式である。お賽銭をあげてお参り。周りは全く見えない。
振り返るとガスに包まれた南峰の方で、登山客が手を振っている。行ってみる。すぐの距離である。雨飾山の標柱がある。7時50分である。心配していたが意外にも3時間弱で登頂できてしまった。いつものようにお願いして記念写真。
南峰は少し標高が高く神式である。小さな祠にお賽銭をあげてお参り。
残念ながらまたもやガスのため眺望がよくない。一瞬ガスが途切れる。南側が絶壁になっているがわかる。西の方が見える。高い峰々が一瞬見える。おそらく白馬方面も、どれかのピークであろうが確認する間もなくガスが覆う。
この繰り返しでらちがあかないので、30分ほどで切り上げて下山を開始した。
雨飾山は大変人気の山のようである。おびただしい数の登山客が次から次へと登ってくるのである。
笹平の手前では、下で追い越した女性グループとすれ違った。夜までかかるのではないかと心配していたが、なんと1時間以内の時間差である。さすが登山ガイドさんはプロである。
笹平から急尾根に差しかかった。直射日光を浴びる確率が急上昇してきた。途端に雨具のズボンの中が、灼熱状態。慌てて、急尾根の小さな踊り場で脱ぎ去り、半ズボンになる。やはり夏は半ズボンに限る。今までは怪我を恐れて、長ズボンであったがやはり相当涼しい。
毎度であるが、よくぞ登ったと思う急坂を延々と荒菅沢まで降りてきた。
少し早いが昼食タイム。雪解け水を頭からかぶる。どうせ全身汗だくなので、濡れても平気。実に気持ちがいい。生き返る思い。
しばし休憩ののち、50mほどの登り返した後、ブナの林を延々と歩き続け、キャンプ場に帰着。11:20。約6時間20分の真夏の雨飾登山でした。
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雨飾山登高プロファイル。 頂上付近がフラット。笹平下は急坂。頂上直下も50mほどの急登。 |
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朝五時過ぎ、登山口を出発。 |
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木道が終わると本格的な山道が始まる。 |
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400m毎に標識がつけられている。最初m表示は標高と思っていたが、歩行距離だそうである。 |
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ブナの巨木がある登山道が続く。 |
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ブナ平に到着。この辺にはブナの巨木が多い。 |
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アジサイの水色が涼しい |
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荒菅沢に降りる道に差しかかると本峰方面が見えた。 (どれが山頂かよくわからず) |
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1時間10分程度で中間地点にあたる荒菅沢に到着。 雪解け水が冷たくて気持ちがいい。 |
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見上げるともうガスに包まれている。 |
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ガスに包まれた急登を進む。 |
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ところどころ垂直に立てられた梯子を慎重に登る。 |
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岩肌がむき出しの急登 |
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傍らには、鈴なりの花 |
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急登を上り詰め、少し歩くと笹平。ここは、鋸岳方面への分岐になっている。 |
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笹原をしばらく下ると雨飾温泉への分岐 |
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相変わらずガスの中。すぐそこに頂上が見えるはずだが・・・ |
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この辺もお花畑。多種の花々が競い合っている。 |
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何かの標識?を通過 |
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ヤマハハコ |
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斜面一面の花畑 |
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これは何だろう?ネットで調べても見つからず。 |
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アカバナシモツケソウ |
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雨飾山北峰のお地蔵様 |
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南峰で人の影 |
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雨飾山頂上(m) |
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南峰の祠にお参り |
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わがGarmin 60CXsは1961mを示す。 |
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時折、うっすらと周りが見える。 |
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遠くの峰々は、白馬岳付近か・・・ |
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北峰の登山客 |
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名前は今度調べよう |
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これも今度調べよう |
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これも今度調べよう・・・ |
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アザミの蜜を吸うのに忙しい蜂 |
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東の方に、火打山か? |
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遠くに雨飾高原キャンプ場が見える |
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急尾根をどんどん下る。直射日光できわめて暑い!! |
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ところどころ長~い梯子。慎重に降りる。 |
布団菱と呼ばれる頂上直下の絶壁
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これが雨飾のピークかもしれない |
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途中一カ所のみの簡易トイレブース。 |
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巨大なブナの枯れ幹には、巨大なサルノコシカケ |
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ここにも巨大なミズバショウ |
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帰ってきました。 |
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駐車場にはまだおびただしい数の車 |
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