2022.04.22
京都にゆく用事があり、関西の百名山にチャレンジすることにした。
関西の山々は中途半端に遠く、なかなかチャンスが訪れなかった。
多少厳しい日程であるが老骨にムチ打ち敢行。
Day1:大峰山(弥山、八経ヶ岳)(2022/4/20):11km、1200mの登山
http://chibira-tamy.blogspot.com/2022/04/189519152022420.html
Day2:大台ヶ原(2022/4/21):7km、400mの登山
http://chibira-tamy.blogspot.com/2022/04/2022421.html
Day3:伊吹山(2022/4/22):8km、1000mの登山
Day4:荒島岳(2022/4/23):9km、1200mの登山
http://chibira-tamy.blogspot.com/2022/04/20220423.html
今日は、Day3:伊吹山(1377m)。
宿泊した伊吹高原荘から出発する。高原というだけあって、標高がすでに400mを越える。朝7:45、昨日から降っていた雨が、ようやく上がってきた。出発。
ここはスキー場跡。そのスキー場の中の登山道を登り始める。スキー場から登り始める例で昔苦い経験をした。真夏の盆休みに磐梯山に登った。これが途轍もなく灼熱地獄になるのである。容赦ない直射日光、遮る木々は一切ない。弘法の清水に到着するまでに水を飲みつくしてしまった。ほとんど熱射病状態で到着した清水はまさに地獄に仏という感じだった。以来夏の登山は用心するようにしている。
登り始めると時折、陽の光がさすようになってきた。いやな思い出が頭をよぎる。
幸いなことに長続きはせずに、また雲の下の下を歩くことになる。しかし雲も少しづつ高くなってきた。
振り返ると麓の集落、すでに田植えも終わった田んぼがある。水面がキラキラと輝いている。さらに目を西に伸ばせば、琵琶湖が輝いている。竹生島も確認できる。50年も前に、琵琶湖一周の周遊をヨットでしたことがある。懐かしい記憶がよみがえる。
一時間ほどで、3合目に到着。ここはスキー場の上側の施設があったところでロープウエーの駅だったところ。丘の上にはホテルの建物が残されている。広大なだだっぴろい平原が広がっている。こうしてみるといまだに草刈りなどが行われている模様。
東屋があり、小休止。
ここからもさらにスキー場跡の草原が続く。スキー場のどん詰まりが4合目。高度は800mを越えてきた。頂上まであと600m足らず。
伊吹は、石灰石の山でもある。山の西側は、石灰石採掘でどんどん削られている。登山道にも白い岩がごろごろところがっている。登山靴の掛かりが良くなく、それらを避けながら歩く。
道は歩くに従いどんどん急になってくる。激しくスリップした跡が、いくつも見つかる。これはきっと体重の重い人に違いないと思っていたが予想は後で外れているとが判明する。
5合目に到着。標高880m。小屋があり、そこにはなんと自販機が稼働している!電気も来ているようだ。アクエリアスが240円。熱中症になりかけの身であれば価値ある。
道はどんどんきつくなってきた。避難小屋を過ぎる。石造りの立派なモノ。
道端をふと見ると、背が低い木がなぜかきれいに刈りそろえられている。これは鹿による食害だ。同じ種類でも背が高いエリアがある。食害を逃れられた集団。この違いは何だろうか?
広大なエリアが見事に背丈がそろっている。
どこも鹿が増えすぎて困っている。山菜を鹿が食べつくして困ると宿の人が言っていた。
食物連鎖の上に建つオオカミの絶滅させたのが効いているらしい。その昔、毛沢東が、雀が作物を食うので、駆除しろ!と命令を出した結果、虫害が増えて却って食料が減産になり、多くの人が飢えて死んでいったという話を思い出した。
鹿よりも強そうなクマも増えているが、本州のツキノワグマは基本的に、草食である。
7合目、8合目と進むと岩だらけの、勾配のきつい道になり、休む頻度も増えてきた。
ジグザクに上がってゆくと前方に雪田が見えてきた。ゴールが近い。
小屋が数件ある頂上に到着。濃いガスが吹きすさんでいる。一軒の小屋の風下で昼食とすることにした。
隣で休んでいる人と話していると、”登山道は滑りませんでしたか?私は何回もスリップしてこけそうになりました。” と仰る。”あなたがあのスリップの主ですか!”と思わず聞きそうになった。しかしながら、その人は普通の体形で、特に大柄でもなかった。
頂上は比較的平べったい地形になっている。そこらかしこにお堂とかお地蔵様などがあり、一回り参拝すると小銭がなくなってしまった。
天気予報では12時から晴れ上がることになっている。少し待ってみたがすぐに晴天になる兆しがない。あきらめて下山開始。
登り返す必要はないが、きつい下りで緊張する場面が多い。けがをしないように慎重に慎重に降りてきた。
ふと振り返ると、悔しいことに、山頂付近は、きれいに晴れ上がっているではないか!
まあ、雨が降らなかっただけましだと思うことにしよう。
駐車場に着くころは、半袖一枚でも汗かくほどになっていた。
ふりかえってみると、頂上付近まできれい登山道が続いているのが見える。
登山道上部はもう反りかえるほどの勾配である。
今回もよくぞ登れたと神様、仏様に感謝。
明日の荒島岳登山に向けて福井市内のホテルに移動。
雲はまだ低いが雨が上がった。標高400mあまりの伊豆高原荘を出発。同宿した別の登山客が車で下山していった。 |
付近にはスキー関連の施設が残っている。 |
スキースロープの縁を登ってゆく感じ。 |
どんどん高度を上げる。下は伊吹から採掘した石灰石を処理する工場。 |
雲の切れ間から長浜市の向こうに琵琶湖が見え始めた。 |
二合目通過。標高580m |
見通しが良くなってきた。琵琶湖の湖面に竹生島が浮かぶ。 |
後ろの小高い山が徳蔵山。伊吹は薬草で昔から有名であるが、徳蔵山は中でも薬草の”草刈り場”だったらしい。 |
向うに平べったい草原が見えてきた。3合目らしい。 |
3合目の丘の上にはホテルの残骸が・・昔はここまでロープウエーがあった由。 |
3合目。標高720m、後600m。 |
立派な東屋でエネルギー補給休憩。トイレもある。 |
なぜこんなところに軽トラ放置。山菜採取かもしれない。 |
4号目。スキー場のどん詰まりで、ここから本格的な登山道が始まる。 |
5合目の山小屋。 |
なんと飲料の自販機が稼働中。500mL240円は安いと思う。 |
5合目。標高880m。あと500m。 |
上に来るほどガスが濃い。これは避難小屋。 |
内部は超キレイというわけにはいかないがそれなりに清掃されている。 |
道の両側の木がきれいに食いそろえられている。シカの食害。 |
避難小屋が真下に見えるほど勾配がきつくなってきた。 |
これは8合目のベンチ。ここで最後の休憩。 |
頂上直下の雪渓。幸いにも勾配がきつくなくアイゼンなしでも楽々通過。 |
山頂標識前でセルフィ―記念撮影。1377m。 |
弥勒菩薩。ここでもお賽銭をあげて参拝。 |
頂上広場には数件の土産物屋、食堂。 |
伊吹の南面は樹木の少ない急斜面になっている。露出した石灰石がまぶしい。 |
高度感抜群の風景。ジャンプをすれば、スキー場まで届きそうな感覚。避難小屋が真下に見える。 |
まだ雲が低い。琵琶湖の向こうに比良山系が |
悔しいことに山頂は晴れ上がってきた。中央の凹みあたりまで登山道がジグザグに上がってゆく。 |
3合目の草原は大きい! |
益々晴れ上がってきた山頂付近・・・ |
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