2021.04.01
<スライドショー>
雪山は、滑落事故を経験して、苦手である。4月でも登れそうな山として、両神山に向かった。何本か登山ルートがあるが、最もポピュラーといわれる日向大谷コースとした。
茨城からの日帰り登山である。
朝3:30に自宅を出発。4時前に高速に入ると休日でなくとも30%割引。
ナビに従い北関東道~関越道と走り本庄児玉ICで降りる。ここから登山口までが遠い。一般道50kmをひたすら走る。しかも、山道が多くくねくね道が果てしなく続く。
小鹿野町に入り、しばらく山道を登ってゆくと道がさらに狭くなる。車一台の道幅である。対向車があると幅広い場所で行き違いをする必要がある。幸いに朝早いため対向車は少ない。
やっと日向大谷に到着。無料駐車場が2か所あり、車が数台駐車されているのを横目に見ながら林道の終点の両神山荘まで行ってみた。途中の有料駐車場は工事中で使用不可。山荘の駐車場まで行ってみたが、1000円!。もったいないので無料駐車場まで引き返した。標高差が50mもある。
登山開始、標高は600mとGPSが示している。時刻はちょうど朝7時。この辺りは、大変な急斜面になっており、すぐに息がハーハーと厳しくなる登山道で始まる。あたりには桜、桃の花が咲き誇っており、まさに春爛漫である。
両神山荘を過ぎると道は急な斜面を横切る形で進んでゆく。左側を見ると足がすくみそうな高さである。しばらくアップダウンを繰り返しながら登ってゆくと谷に降りてくる。会所といわれる場所である。標高は約700m。ここではベンチ・テーブルがありしばしの休憩。ここまで40分ほど歩いてきたが稼いだ標高はたったの100m。帰りの登りが思いやられる。
ここを過ぎると基本的に下りは存在せずひたすら谷あいの斜面を登るのみである。怖くなるような斜面につけられた道、いやになるような直登の道、岩がゴロゴロして歩きにくい道、土でズルズル滑る道。ひたすら谷あいを登る。
白藤の滝分岐に到着。滝までの道が、崩壊しているようで、禁止とまでは書いていないが、行かないでほしい旨の看板がある。
弘法之井戸に到着。あいにく水はちょろちょろしか流れ出していない。塩が吹いた手を洗い、掬って口に含む。水量が少なくごくごく飲むわけにはいかない。
ここから清滝山荘には距離も近い。
ほどなく、小屋に到着。標高は約1300m。700m登ってきたことになる。ずいぶんと立派な避難小屋である。中には布団もあり、比較的きれいに保たれている。
ここで、重い荷物をデポすることにした。4月ならアイゼンを持って行く方が良いというネットの助言に従い10本歯のアイゼンを持参したがいらない。この天気で上着も、カッパもいらない。その他予備の物品を残して、お弁当と水のみにした。ずいぶんと軽快になった。
小屋を過ぎるとしばらく斜面のつづら折れ道が続くが、だんだんきつくなる。今回初めての尾根に出てきた。産泰尾根という。さらに勾配がきつくなってきた。鎖場、階段が出現する。それらを通過しすると道がゆるやかになり大きな檜が目立つようになる。尾根を上り詰めると赤い鳥居が目に飛び込んできた。両神神社本社に到着。標高は1600mを越える。山頂1723mまでもう少し。
少し下り、きつい坂を登り返すとベンチのあるピークに出る。標高はほぼ1700m。自分よりはるかに老齢の夫婦が昼食中。
ここから水平に少し移動すると最後の鎖場に到着し、それを乗り越えると頂上の岩場に立つ派手な標識が出迎えてくれる。ここまで4時間弱。標高差1100m。結構厳しい道のりであった。
ピークに立ってみた。雲一つないような晴天である。しかしながら、見えるはずの富士山が見えない。そればかりか雲取山、金峰山、甲武信岳などなど周りの山々は、黄砂でかすんでいる。残念!
昼食の後、元来た道を下りてきた。今日はいつになく、膝への負担が大きい。清滝小屋で荷物を回収した際、膝サポータを装着。
下りでも汗だく。さらに会所を過ぎての登りが何回も待ち構えており、標高差は、1100mの登山であるが、実質1500m程度の登山になるらしい。
木々に葉っぱが付いていない4月でも汗だくであったが、下から頂上付近まで登山道は樹木に覆われているので、案外夏でも登りやすいかもしれない。
週日にもかかわらず若者を含めて20名ほどの登山者に遭遇した。
埼玉県にある山でなんとなく優しいイメージを持っていたが、両神山は、厳しさをいっぱい湛えた山であった。
往復の歩行軌跡(GPS)。駐車場から基本的に谷筋に沿って延々登ってゆく。会所の場所が古い地形図とは変わっている。清滝小屋を過ぎて初めて尾根に出る。尾根筋でも登山道は頂上付近以外樹木に覆われている。狭い谷あいではGPSの誤差が大きい。 |
無料駐車場。20台程度。このような無料駐車場が下にも一カ所ある。 |
車道脇にある登山口。いきなり急なのぼりが始まる。 |
左側はるか下を谷川が流れる、絶壁につけられた登山道をゆく。 |
谷底にある会所。ちょっとした広場になっており、ベンチもある。 |
この橋を渡るとひたすら厳しいのぼり。 |
急斜面につけられた歩道面がところどころ谷川の方へ大きく傾いていて怖い。 |
八海山に到着。それらしきピークはなく何が八海山なのかよくわからず。 |
白藤の滝分岐到着。両神山は、本日歩いたルート以外は、すべて進入禁止か、不進入要請となっている。 |
弘法之井戸。ちょろちょろ状態。水はうまい。 |
谷筋のどんつきに清滝山荘が見えてきた。 |
小屋はよくメンテされており、布団なども常備されている。カビの匂いもない。 |
七滝沢ルート合流地点に到着。ここも通行禁止になっている。 |
産体(泰)尾根に到着。初めての尾根道になる。 |
やっと、山頂が見えてきた。 |
長い鎖場の後に現れる階段。やはり安心して通過できる。 |
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木の脇ぽこぽこが山頂。小さな双耳峰になっている。 |
やっと両神神社(本社)に到着。お参りの際には、入り口の戸を開ける。 本社のお参りだけでも体力と気力を必要とする大変な道のりである。 ましてや、このようなところに神社を建立する古の人に畏敬の念を持つ。 |
本社は、山頂から少し下がった尾根の広場にある。 奥宮は山頂に、里宮は両神山山荘の横にある。 |
両神神社の狛犬は、ニホンオオカミだという。愛嬌のある雰囲気を醸し出している。 |
頂上へはさらに岩場を登る必要がある。これは下の岩場。 |
頂上直下の岩場(鎖場)。 |
派手な標識が迎えてくれる。 |
他の登山者にお願いして、記念撮影。 |
これは八丁峠の方面。アップダウンの激しい厳しい登山道が想像される。 |
日向大谷の里は花にあふれていた |
今桃のピンクが最高潮。 |
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