2021年2月19日金曜日

杉花粉が気になる太刀割石の竪破山(たつわれさん:658m)(2021年2月19日)

 2021.02.19

今から900年以上も前に、奥州征伐からの帰途にある八幡太郎義家が太刀で真っ二つに割ったという巨石がある竪破山(たつわれさん)に登った。

黒坂の集落から少し入った登山口から登るとあっという間に頂上に鎮座する黒前(くろさき)神社に到着する。よくぞこのような山頂に立派な神社を建立したものだといつも思う。地元の人の信仰も並々ならぬものがあると思われる。

いつだったか判然としないが、おそらく20年以上前にここに登った折には、登山口から頂上まで、電灯の線が張り巡らされていたのを思い出した。夜を徹して、参拝をしていたものと思われる。いまもそのような行事を継続しているかは知らない。

おもえばふるさと(高知県須崎市)の神社でも、年一回のそのようなお祭りがおこなわれていた。集落から神社までの道、参道にはろうそくの提灯がともされていた。参拝客は、真っ暗な田舎の夜道をろうそくのぼんやりした明りに案内されて山腹の神社まで行くのであった。それらの提灯のろうそくが消えているのを見回り再点灯するのが子供の仕事だった。子供たちは、大いにエンジョイし、走り回ってろうそくの再点灯を行っていた。

地元(茨城県)那珂市にある神社の世話役さんが嘆いていた。台風がくると眠られなくなる。神社の杉の木が倒れて社を傷つけると修繕に莫大な費用が掛かるというのである。昔は近隣の農家の人が主体となり、神社の支援を行っていたがだんだん数が少なくなってきたのだろうと勝手に想像する。


さて山登りの方であるが、さすがにウイークデーの竪破山登山、ほかに2組の登山客があるのみ。時間差で、同じコースを同じ方向に周回するのか、どなたにも遭遇をしなかった。

鬱蒼とした杉林の薄暗い道を、巨石に出会いながら登ってゆくと、急な山肌に巨岩群が露出している場所につく。路側には、烏帽子岩がある。

やがて道は大きく左に曲がり、きつくなるがすぐに杉林が終わり、落葉樹の道になるが緩やかになる。その道を少し行くと弁天池。東屋がある。山門をくぐり石段を登りつめると黒前神社ももうすぐ。境内にも巨岩が存在する。

本社はさらに石段を上り詰める必要がある。頂上は本殿の裏方にあり、10mほどの展望台がある。

胎内石なるものを探したが看板もなく見つからない。

あきらめて、太刀割石経由奈々久良滝を目指す。

以前来た時にはひたすら林の下道をたどった記憶があるが、今回は、伐採された明るい道に替わっており、水戸方面も遠望ができる。

奈々倉の滝の前の林道で昼食をとって帰路に就いた。

登山道には杉の大木が鬱蒼として茂っており、シーズンの杉の花粉が気になったが、天候には恵まれ、気持ちよく帰路に就いた。

一説によるとディーゼル車の排気がないところでは、花粉症の症状が出ないらしい。花粉は間違いなく大量に存在したが症状は軽かった。


大きな看板のある駐車場からスタート

早速烏帽子石という巨岩がお迎え


神社の境内にある巨大な甲石。


舟石は、反った橇のような形状

甲石には鎖がついており、登ることができる。(甲石上から)



本殿にお参り

竪破山頂上には三角点が設置



展望台からは周囲が見渡せる



高鈴山。43年前に集団で登ったきり、登っていない。








巨大な太刀割石。向うに立っているのが片割れ。ちょうど半分に割った感じ。

割れた面は畳20畳ほどもある。

長方形の軍配石は以前は林の中にあったが、林が伐採されて日の下にさらされていた。


木立の中の道

伐採のため見晴らしがよくなった!竪破山山頂。

神楽石は登山道から見上げる場所にあった。

神楽石。太刀割石を小型にして、3枚おろしにした形状。

奈々久良の滝。水量は多くなかった。







2021年2月16日火曜日

箱根・金時山(1212m)公時神社(700m)から登る;富士の雪の衣がまぶしい(2021年2月13日)

 2021.02.13

<スライドショー>

https://youtu.be/KA-CWrxgM30


箱根の金時山(1212m)を公時(きんとき)神社(700m)から登った。

金時山は数年前にも登ったことがあるが、相変わらずの人気の山である。

ふもとの公時神社には無料の駐車場があるが、9時には、既にいっぱい。付近の有料駐車場にも次々と車が入庫している。

以前にはなかった真新しいトイレで用を足してスタート。(標高700m)

神社に参拝し、すぐ横にある登山道に入る。ぼこぼこした岩が転がる檜の植林の中の道をとことこ登る。最初はそんなにきつくないが、朝いちばんはいつも調子が出ない。あえぎあえぎ登っているとやがて体が温まってくる。上着を脱ぎ捨てる。

既に登山を終えて降りてくる人にたくさん行合う。

やっと檜の林をぬけると尾根道に出る。標高も1000mを越える。あと200m。道はいよいよ険しく、ところどころ3点支持でクリアするところも出てくる。

やっと最後ののぼりをクリアすると感動の光景が飛び込んでくる。

雪をまとった富士が今日は一段と美しく白い衣を広げている。

意外に広い頂上は、登山客であふれかえっており、ベンチ、座れそうな岩は登山者に占有されている。茶屋も大繁盛。御主人が次々に番号を読み上げどんぶりを渡している。

前回は乙女峠から下山をしたが、今回は南に下り、矢倉沢峠経由で降りてきた。矢倉沢峠までは、気持ちのいい尾根道である。背丈の揃った篠竹が、斜面一面に広がっており、爽快感が抜群である。金時神社からよりも少ないが、それでもたくさんの登山者が登ってくる。

矢倉沢峠からの下りは単調。別荘の間を抜けて国道まで降りてきた。


金時神社からスタートして矢倉沢峠経由で下山

金時神社の駐車場は真新しく整備され、きれいなトイレも。

公時神社の背景には金時山が鎮座。

やっと尾根道に合流。標高1000m程度。

南の方には外輪山の稜線が延々と続く。
昨年は長尾峠から乙女峠まで縦走してみた。

ゴルフ場方面。

薄い雲に浮かぶ富士。

つづら折れの登山道もくっきり見える。



矢倉沢峠の向こうにも篠竹の間の道が続く。明神岳方面。


2021年2月6日土曜日

釜沢越~籠岩山(501m)~籠岩~湯沢峡~猩々岩周回コース;暖かくて汗が吹き出る。(2021年02月06日)

 2021.02.06

茨城県の奥久慈地域にある湯沢峡から篭岩山にかけては、結構スリリングな登山コースとなっている。長い鎖、崩れかかった道、切り立った尾根道、ほぼ垂直のキレットなどなど比較的に難易度が高いところに数々遭遇する。そのためか、高齢の登山者はほとんど見かけない。

今日は、佐中の林道から釜沢越を経由、湯沢峡を横切り、裏縦走路といわれる篭岩に連なる尾根に出たあと、籠岩山、籠岩を経由して、湯沢峡に下る。さらに表の縦走路に取り付き釜沢越まで戻り下山。一周約5㎞累積登高700m程度であるが、道が急なため4時間程度かかってしまった。

歩行軌跡(釜沢越から右回り)


佐中の林道わきに駐車し出発。(9:20)気温が高くなるとの予報だが、すでに東斜面から吹き上げてくる風が熱を持っている。

しばらく緩やかな道であるが、釜沢越の直下の杉林に入るととんでもない急斜面が始まる。ズルズル滑りながら、高度を上げるとほどなくU字の峠に到着。(9:50)400m弱の高度。200mほど上がってきたことになる。

峠の大きなヤマザクラの下にある小さな祠にお参りをする。いつもはお正月には新しいお供えがしてあるが、今年はない。今まで面倒を見てこられた方がこられなくなったのであろう。時とともに風化してなくなっていくかもしれない。

緩い坂を下るとすぐに湯沢峡に到達。水の流れはほとんどなし。あぶらはやが住んでいる小さな滝つぼをのぞき込んでも気配がない。冬眠中かもしれない。

対岸に渡り谷筋にそって登山道がある。しばらくは水のない谷を歩くが杉林に入ると道が急に急になる。

登りきると尾根道に到達。(10:05)この道は裏縦走路と呼ばれており、左折し北上すると小草越の南で表縦走路に合流する。現在は、閉鎖されている。理由は不明。

ここを右に折れて、南下するとすぐに篭岩山(501m)に到着。(10:15)かつてあたり一面クマザサが生い茂っていたが、今はすっかり枯れてしまい見通しが良くなっている。

籠岩山の頂上は2mx10m程度の広場になっている。今は木々の葉っぱがないため周囲が良く見える。

今日は風もなく静かな籠岩山である。

しばらくの休憩ののち下山を開始。南の方から数人組のチームが登ってきているようである。姿は見えないが女性の黄色い声があたりに響き渡っている。

ここからは道が急峻で狭いのでしばらく待っていたが一向に登ってこない。仕方がないので下り始める。4人組がキレットの底を登り始めたところである。道を譲ってもらって最初のキレットを無事下る。

すぐさま、垂直ののぼりが待ち構えている。ぶら下がった巨大なツタの幹につかまりながらそろそろと慎重に登る必要がある。

登りきると、篭岩山が真正面によく見える。遠くには日光、那須の連山が雪を頂き光っている。

また垂直に近い下りがあり緊張をする。おり切ってホッとする間もなく今度も垂直の岩壁。またもや大きなツタがぶら下がっている。

ここを過ぎると一安心。緩やかな尾根道を籠岩の東屋まで下る。(11:00)

ここで一息入れて、昼食。

下山を再開。籠岩を通過。岩壁に穴がぽこぽこあいている。観光地として整備し、すぐ近くに駐車場も設けているが、訪れる客は少なそうである。長い梯子がある。少し前には使用禁止になっていたが今はOKのようである。登ってみようとしたが、えらく揺れる。怖くなってやめてしまった。

若者二人組に遭遇。

ここから湯沢峡への下りは、急峻の一言。90%程度が鎖場。のぼりより下りの方が緊張する。途中崩壊個所もあり。

下りでも汗だくになりながら。湯沢峡まで下る。谷の壁をへつる道があったがずいぶん崩壊している。

やっと不動滝の滝口に到着。(11:40)下を覗いてみると部分的に凍結している。実は、ここは、袋田の滝から続く縦走路の終点になっている。今日はここを登ってゆく。

この道もとてつもなく急峻である。木などにつかまりながら、滑る泥道を少しづつ登ってゆく。時間がかかる。

道の右の絶壁の下は湯沢峡になっている。途中遭遇した4人チームの大変にぎやかな声が響き渡っている。篭岩山に登った後は、湯沢峡を下っているようである。10年程前に通ったことがあるが、いまだに道が維持されているにはうれしい限りである。

やがて、岩が露出するようになってくると大分歩きやすくなる。

結局、150mほど上にある猩々岩といわれる場所に到達。(12:15)したから35分ほどかかってしまった。

ここからは、比較的楽な縦走路になる。

幾度かのアップダウンを繰り返すと見慣れた釜沢越えに到着する。通りなれた釜沢越からの下山は超特急。あっという間に駐車場に到着(12:50)

久しぶりにこのコースを歩いてみたが、記憶していた以上に体に堪える山登りであった。いつも年配の方に遭遇するのが、このコースは若い登山者ばかりであった。


真正面の杉林が釜沢越。左に上がってゆく。

釜沢越からすぐのところに湯沢峡があり、山小屋がある。使われている雰囲気がない。

裏縦走路の手前の薄暗い杉林

日の光が薄暗い杉林を貫き杉の木肌を金色に染める。(色合いが再現せず残念)

裏縦走路に合流。ここを左に折れると小草越えの南で表縦走路に合流。現在は通行止め。右に折れて篭岩山に向かう。

篭岩山頂上。久慈男体山を遠望する。

南のピークから望む篭岩山。

日光連山

キレットの垂直の岩壁。ツタと鎖で登る。

籠岩展望台。いつ来ても人に会ったことがない。

抱え返しの滝(中央)。湯沢峡はこの滝の上下で趣が完全に変わる。



篭岩

岩窟にはお地蔵さまが鎮座する。

不動滝の滝口。部分的に結氷。

猩々岩。西側は絶壁になっている。


佐中の駐車場から。正面が猩々岩。こちら側は絶壁。

へら釣推定40cmを1枚ゲット@茨城県那珂市ため池

 2021.02.04

本日の気象予報は、春一番。強風がふきあれる予想。

いつも行っている常陸太田市の粟原の池では、強風のため釣りにならないと判断し、風の影響が少ない那珂市の池に釣行。

16尺の竿で、水深3m程度の底釣りを開始。

もともと魚影が少なく、ましてや冬なのであまり期待せずに待つこと2時間余り。ついに浮が消し込んだ。慌てて合わせるも空振り。

更に待つこと一時間。浮が微妙に動き出した。周りの木が風を防いでくれ波が立たないので、微妙な動きが把握できる。緊張して待つこと10秒程度、いきなり消し込んだ。すかさずあわせると今度は、カチット口に針がかかってきる。

20年以上前に買ったKenCraftの小次郎16尺の竿が大きくしなり、道糸がうなりをあげる。

右に左に逃げ惑うが幸いなことに夏ほどのパワーはない。格闘すること2~3分で無事にタモに収まった。30cmの直径のタモに入りきらない推定40cm。ここでは以前にも45cm(推定)をあげたこともある。

この池は釣れればほぼ間違いなく30cm以上。それ以外は見たことがない。

生態系としては健全ではない。小鮒が生まれて、世代交代をできるのが望ましい。現在は有志の方々が、霞ケ浦などの魚を移して魚影を保っている。

こんな池までブラックバス・ブルーギルが放流されている。

この日は結局2回あたりがあったのみ。

傷もないきれいな魚体。抱卵しているかもしれない。

タモの直径が約30cm