2025年2月18日火曜日

冠雪の富士山に会いに、丹沢山系、加入道山、大室山に登る。(20250215)

 2025.02.15

西丹沢に位置する加入道山から大室山に至る稜線から眺める冬の富士は絶品である。

今まで二回、同じルートを踏破した経験がある。手前にさえぎる山がなく、距離が短いため、塔ノ岳などから見る富士と違って、より壮大に見える。

その記憶を頼りに、昔の仕事仲間を誘い、今回が最後になるかもしれない3度目の挑戦。

前日の天気予報は、これ以上ないという移動性高気圧の真っただ中の超快晴。

用木沢出合から右回りのコースで行くことにする。前回2019年1月13日も同じコースであったが、稜線は樹氷で真っ白状態であった。 今回は、だいぶん暖かい。気温は4℃。

しばらく白石沢沿いに歩き、何回か谷川を横切る。勾配はきつくない。

歩き始めてすぐに汗をかき始める。一枚着衣を減らす。

やがて道は、谷筋から離れ、急峻な斜面を登り始める。

大理石でできているといわれる白岩滝到着。小休止。この時期水はちょろちょろとしか流れていない。

さらに進むとどんどんと道が急になる。

白い岩がごろごろと転がる谷にできてきた。6年間に来た時には、この谷をしばらく歩き、大理石でできているといわれる大きな岩にぶら下がった鎖を伝って登った記憶があるが、斜面の崩壊が激しいためか、道が斜面側に付け替えられている。木の階段が増設されてだいぶん登りやすい。

道はさらに険しくなってきた。見上げると、斜面には真新しい木の階段がつけられておりジグザグにとてつもない角度で登って行っている。

喘ぎ喘ぎ、根気よく登り続けると、白石峠に到着。ここで縦走路に合流。ここから尾根歩きになる。

峠から少し登ると雪に覆われたきれいな富士山が見えるはず・・・・だったが快晴の天気予報は大外れ。なんと雲が空の9割以上を覆っていて、富士は見えない!それでも時間がたつと、頂が少しづつ見え始めた。きれいな弧を描くすそ野は残念ながら見えない。素晴らしい富士が見えると仲間を誘った手前少し調子が悪い。”こういう少し違った富士もまたいい”と慰めが入った。

峠から少し上ると、加入道山頂。平べったい山頂エリアになっており、直下にきれいな避難小屋がある。そこで、昼食休憩とする。

先客が二人、我々含めて6人が避難小屋で昼食タイム。暖かくて気持ちがよい。会話もなぜだか少しハイテンション。

昼食後、大室山に、向かって出発。

地図上ではそんなにアップダウンがないように見えるが、現地の印象は異なり、せっかく稼いだ高さを大きく失う場面が何回も出てくる。道は木の階段が多く、泥道でも、地面が凍てついて歩きやすい。

ここまでくると反対回りの、登山客に多数遭遇するようになる。想像以上の登山客だ。左後ろに見えていた富士がいつの間にか右後ろに移動している。雲の上にぽっかりと頭を出している。

時折振り返り富士を眺めつつゆっくり歩き続けること1.5時間、ベンチが多数ある広場に到着。大室山への分岐である。ここを右に折れると、犬越路に降りる。ここから大室山は目と鼻の先。頂上からの展望はないが、皆の意見で頂上に向かい記念撮影をすることにした。やはり、山に登り、ピークに立つことは大きな満足感につながる。

大室山の分岐からの下りは、長い長い尾根歩きになる。下りであるため、周囲の景色を楽しむ余裕がある。目の前には、箱根、西丹沢ビジターセンター、檜洞丸、蛭ヶ岳と壮大なパノラマが展開されている。

よくぞあんな遠い、下の方から登ってこれたものだと我ながら感心しながら歩く。

最後にとてつもない林間の急坂を下ると犬越路の避難小屋。数人の若者がたむろしており、小屋で一泊するそうである。水洗のトイレがあり、借用。

小屋前は、4差路になっており、尾根伝いに行くと檜洞丸、左に降りると相模原市の方に向かう。我々はここを右折して下山。この峠の直下もとてつもない急斜面になっている。

各所で崩壊が進んでいて、以前来た時より荒れた状態になっている。”東海道自然歩道”の名前がついているが、とても優雅に歩くようなことはできない。

急斜面もいつまでも続かない。道はやがて緩やかになり、大きな橋が見えてくると終わりも近い。

それにしても、ここ谷川の水の透明度は異様。あたかも水がないような感じで水底が見えている。

最後に新しくできたと思われる長い橋を渡りきると、用木沢出合はもうすぐそこ。

これは朝から7時間をかけた西丹沢の山歩きもおしまい。

以前とは、また趣が違った、加入道山~大室山の楽しい山旅でした。






最初は舗装された白石沢沿いの林道をしばらく歩く。

谷川にかけられた橋を何回かわたる。

この時期水量は多くない。


稜線の方を見上げてもなかなか近づかない。

やがて、沢を離れて本格的な山道に入る。

40分経過。やっと白石峠まで半分の距離

白石滝到着。水はちょろちょろ。




白石沢の由来と思われる白い石がごろごろした谷にでてきた。
以前は、谷筋に道があったが、付け替えられている。

急峻な斜面の階段は助かる。



見上げるととてつもない急斜面につけられた木の階段がジグザグ続いている。

急騰を上り詰めると白石峠。用木沢出合からちょうど2時間経過。

木の間から、雪の富士が覗き始めた。雲が多い!

南アルプス! 峰々は真っ白。


加入道山山頂、到着


加入道山避難小屋到着。ここで昼食休憩。

同行者自作のパンを戴く。

パテを塗って、いただくとカロリー満点でおなか一杯。








富士山! 今年は雪が多い感じ

尾根道の平坦部分は泥道。幸いにも凍っており歩きやすい。

アップダウンを繰り返して、大室山に向かう。





大室山到着。展望はあまりよくない。

大室山から、長~い尾根道を下り始める。以前に比べて階段が増設されている。

ビジターセンタがはるか下に見える。



まだまだ続く尾根道



やっと犬越路に到着

犬越路直下の斜面はとてつもなく急



用木沢の水の透明度はすごい。

ところどころ河原を歩く。

最後に大きな橋を渡っておしまい。これも新しくなっている。

用木沢出合まで帰ってきました。