古い蔵から出てきたぼろぼろの新聞(大阪朝日新聞昭和9年(1934年)2月9日)で日本郵船の国際便の広告を見つけた。
当時の日本の国際的な経済活動がおぼろげにわかる。
さすがに最大手の日本郵船、1か月に25便ほどの国際便を扱っていたことになる。
中国、台湾、米国、欧州便の多さはなんとなく理解できるが、インド便が多いのは驚かされる。
・桑港羅府行 秩父丸 神戸13日 ⇒ これはサンフランシスコ経由ロサンジェルス行
・シヤトル行 日枝丸 神戸19日 ⇒ なぜか、カタカナ(米国シアトル)
・南米西岸行 墨洋丸 神戸3月6日 ⇒ 具体的にどこに行くのだろうか? チリ、ペルー?
・桑港紐育行 飛鳥丸 神戸3月4日 ⇒サンフランシスコからニューヨーク行き。パナマ運河(1914年開通)経由でNYに行っていたものと推定。
・歐洲行 : 鹿島丸 大阪20日、神戸22日 ⇒欧州はどこに行くのだろう?
・李浦行 : りおん丸 神戸3月1日 ⇒李浦はイギリスのリバプールのよう。
・漢堡行 : 敦賀丸 神戸3月6日 ⇒漢堡は、ネットで調べるとハンバーガー(食品)らしい。なんとなくハンブルグ(ドイツ)を連想。正しいかどうか?
・濠洲行 : 北野丸 大阪14日神戸16日 ⇒オーストラリア行き。
・孟買行 : 常盤丸 大阪16日神戸19日 ⇒インドムンバイ行き。
・孟買行 : ぜのあ丸 大阪19日神戸22日 ⇒インドムンバイ行き。二便目。インドとの交流が多かったようだ。綿花?
・甲谷陀行: 甲谷陀丸 大阪19日神戸21日 ⇒甲谷陀はインドのカルカッタ。
・青島行 : 日光丸 大阪15日神戸16日 ⇒中国・青島と思われる
・南洋行 : 天城丸 神戸15日 ⇒インドネシアか?
・上海・香港行 : 浅間丸 神戸26日 ⇒上海便が多い!
・上海行 笠置丸: 大阪12日神戸13日
・上海行 阿蘇丸: 大阪15日神戸15日
・上海行 上海丸: 神戸9日長崎10日
・上海行 長崎丸: 神戸13日長崎14日
・基隆行 大和丸: 神戸12日 ⇒台湾・基隆(Keelung)便
・基隆・高雄行 : 大阪丸 大阪9日神戸10日 ⇒台湾高雄・基隆便
・天津行 : 北嶺丸 神戸12日
・大連天津行 : 勝浦丸 大阪14日
・北海道行 : 神隆丸 神戸12日大阪13日
・京濱樺太行 : 甲陽丸 大阪12日 ⇒東京横浜経由樺太便らしい
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