出張の帰り、帯広空港から羽田便に乗った。
この路線は、以前は古~いA320だったが、いつの間にか
真新しいボーイング737の機体に変わっていた。
座席数が減ったためか完全に満員状態。
帯広空港からは、海風のため南東に向けて離陸。
しばらくすると高度11000mに到達したが、うすい雲の層を越えようとするも
乱流に遭遇し機体が大きく揺れる。
何回かトライしたが揺れが大きい。
あきらめて高度を下げた。
東京に進むに従い乱流に何回か遭遇し、徐々に高度を下げていった。
結局、通常の高度からすると相当低い高度で巡航しそのまま羽田に着陸。
今までにない経験だった。
6000m程度の極端に低い高度のおかげで、地上の様子がいつもよりよく見えた。
3月の震災、津波で大きな被害を受けた宮古、大槌、陸前高田、釜石、大船渡、
気仙沼、石巻、仙台など町々を左に見ながら帰ってきた。
高度が6000m程度のため、津波で被害を受けた市街地が、少し薄暗くなった風景として
悲しいくらいくっきりと望むことができた。
たった半年の時間しかたっていないが、まるで遠い昔の記憶のように眼下を流れていった。
羽田に着陸すると雨だった。
愛器のGarmin GPSmap 60CSx(英語版)。UUD製作所の20m地形図を搭載。
通常は登山に使用。未知なき道を行く場合に特に重宝している。
性能は抜群。飛行機の中でも問題なし。以前はCAが飛んできたが、最近は機内で使っていても何もいわれない。NiH電池二本で一日以上連続稼動可能。
JAL1156便は、久慈市上空から本州に侵入。機内からは久慈市、宮古市がよく見えた。
JAL1156便は6000mの低空で大槌町、釜石市、大船渡市、陸前高田市、気仙沼市、仙台市など先の地震、津波にこっぴどくやっつけられた東北の港町を見ながら5000m程度の低空で滑空した。内陸の盆地には黄金色に染まっていたが、海岸べりにはくすんだ灰色の風景画広がっており、悲しみがこみ上げた・・・・
GPSmap60CSxで記録した高度。乱流に遭遇して、機体はどんどん高度を下げていった。茨城県に入ると6000mをきっていた。GPSmap60CSxは気圧計が内蔵されており、校正後、しばらくすると高度が正しく表示できなくなる。上図では丸印のところでGPS計測の高度に修正。おそらく黒線のとおり高度が変化している。